秋の気配が深まり、気温が下がってきた今日この頃、寒さが苦手な多くの人たちは早くもタンスの奥からももひきを引っ張りだしてきて身に着けている。「防寒の神器」として昔から崇められてきたももひきだが、最近、非難の的になっている。

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秋の気配が深まり、気温が下がってきた今日この頃、寒さが苦手な多くの人たちは早くもタンスの奥からももひきを引っ張りだしてきて身に着けている。「防寒の神器」として昔から崇められてきたももひきだが、最近、非難の的になっている。ももひきを履くべき、あるいは履いてはならない、と言われる根拠にまつわるうわさが、微信(Wechat)のソーシャル機能「モーメンツ」で、とめどなく論議されている。科技日報が伝えた。

○ももひきを履くと、耐寒遺伝子の働きが低下する?

ももひきに対する否定的な説によると、ももひきを履くことで耐寒遺伝子の働きが低下する。ももひきを「愛用」する人は、脚部の筋肉や運動神経が退化する恐れがあるというのだ。三世代が続けてももひきを履くと、約60年が経過することになるが、彼らの脚部の耐寒遺伝子の働きは、1千分の一まで低下すると言われている。

最初にこの説を唱えた人は、おそらくラマルク理論を根拠にしたとみられる。進化論者の先駆けとなったフランスの生物学者ジャン=バティスト・ラマルクは、「廃用性の原則」「用不用説」という2つの原則を提起した。「廃用性の原則」とは、良く使う器官は発達し続け、使わないものは退化していくという原則だ。「用不用説」とは、個体が後天的に獲得した新たな形質(獲得形質)は子孫に遺伝する、という考え方である。単純に彼の学説を踏まえて言えば、ももひきが耐寒遺伝子に影響を及ぼすという説は、いくらかの道理があると言える。

これに対し、東南大学附属中大病院整骨科の陸軍副主任医師は、「人の『耐寒』能力に関連するのは、確かに1組の遺伝子だ。だが、この遺伝子はエネルギー代謝や免疫機能とも関係している。さらに、耐寒力は、飲食構造とも関係が深い」と指摘した。陸医師は、肉食によって中国人のタンパク質摂取量が増えたことで、耐寒力も全体的に高まった可能性があるとの見方を示した。

○母親がももひきを履くことは、子供の耐寒力に影響を及ぼし得る?
耐寒力は後天的な鍛錬で高めることが可能

「モーメンツ」で広まったもう一つのうわさは、「1年で最も寒く、大地が氷と雪に覆いつくされる三九厳冬の頃であっても、日本の若い女性は、ショートパンツ姿で生足を出している。ももひきを履かない目的の一つは、鍛えることによって発達した耐寒遺伝子を、子供や孫の代に受け継がせることにある」という内容だ。

陸医師はこれについて、「地域によって、そこに住む人々の耐寒力は異なる。エスキモー人は昔から、年間を通して寒い北方で生活してきたため、彼らの耐寒力は、熱帯地域に住む人々よりはるかに高い。また、耐寒力は訓練によって高めることができる。例えば、冬に寒中水泳をする人は、普通の人々より寒さに強く、体質もより優れている。さらに、日本の若い女性がショートパンツ姿で生足を出していられるのは、寒さに晒されることに慣れて、耐寒力が高まったことによる。これは、遺伝子とはあまり関係はない」と指摘した。

○ももひきを履かないと関節炎を患いやすい? 関節炎の原因は寒さから来る冷えではない

上述した2つの「アンチももひき派」の主張とは異なり、ももひきをめぐる3番目のうわさは、実際に「ももひきを手放せない派」によるものだ。このうわさの内容は、「気温が低くなると、ももひきを履く必要がある。履かなければ、関節炎を患ってしまう」というものだ。

では、ももひきを履かないと、本当に関節炎を発症するのだろうか?北京大学第三病院整骨科の田華・副科長は、次の通りコメントした。

「年齢、性別、肥満、過度のトレーニング、遺伝などの要因はいずれも、下肢の関節炎の発生および病状の悪化を招く恐れがある。実際に関節炎を患っている患者も、寒いと痛みが増すと感じている」