熊本地震から半年が経ちました。依然として不自由な暮らしを強いられている方がたくさんおり、今も生活の再建が大きな課題となっています。今回するのは、その再建にかかわる地震保険の話です。

 家を借りるとき、もしくは購入するとき、火災保険はほとんどの場合加入するものですが、地震保険は入るかどうか迷う方が多いのでは。実際のところ、入るべき世帯と、入らなくていい世帯があるようです。地震保険の基本と入るべき基準を、ファイナンシャルプランナーの方に教えていただきました。

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地震保険に未加入だと困るケースとは?

 必ずしもすべてのお宅が加入していない地震保険。では、どんなときに地震保険に未加入だと困るのでしょうか?ファイナンシャルプランナーの葛西晶子さんによれば、次の3つのケースが考えられると言います。

1.地震による建物の損害が起きた場合

「熊本地震では、地震によって建物が倒壊する被害が多くありました。当然、地震によって家が倒壊した場合の補償は地震保険しかありません。被災者再建支援制度で国から最高300万円が支給されますが、それだけで生活を再建するのは難しいでしょう」

2.地震による火事や津波の被害に遭った場合

「地震による火事や津波は火災保険では補償されません。火災保険では、地震が原因の火災の場合、建物が半焼以上になったときに、火災保険金額の5%が支払われるなど、お見舞金程度の金額しか支給されません」

3.地震によって家財の破損が起きた場合

「地震による被害というと、建物の倒壊ばかり目についてしまいますが、意外と多いのが家財の破損です。使えなくなったものは、すべて自分たちで買い直さなければなりません。ちなみ地震保険に加入している場合、家財全体の10%以上の破損であれば保険金が受け取れますので、持ち家ではない方でも家財の補償があるとよいかもしれません」

地震保険が必要な世帯、状況は?

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 それでは実際、地震保険が必要な家にはどのような特徴があるのでしょうか?

●持ち家で十分な貯蓄がない・住宅ローンが残っている

「持ち家で十分な貯蓄がない方や住宅ローンが残っている方は、地震保険への加入をおすすめします。賃貸なら、建物が倒壊してしまってもほかに住み替えればいいだけですが、持ち家の方はそうはいきません。すぐに再建できるだけの貯蓄があればいいのですが、そうした蓄えがない方は、当面の生活費には、地震保険の補償が大いに役に立ちます」

●住宅ローンがある

「住宅ローンがある方は、地震によって家が倒壊してしまっても、住宅ローンがなくなるわけではありません。倒壊した家を建て直すのに必要な資金がなければ、二重でローンを組むことになりますし、家が完成するまでは一時的に賃貸住宅で暮らすことになるかもしれません。そうなると、ローンの支払いと家賃の支払いが重なり、厳しい状況になります。もちろん、地震保険だけでローン全額をカバーするのはなかなか難しいですが、補償があればやはり助かります」

 地震や地震による被害にいつ直面するかはわかりません。地震保険に加入するか迷っている人は、さきに紹介した条件にあてはまっていないか確認を。必要に応じて加入を検討してみましょう。


【取材協力・監修/葛西 晶子さん】
CFP(R)(株式会社プラスパートナー所属)会計事務所勤務中に、子育てと仕事、FPの勉強を両立させながら、CFP(R)を取得。現在は、川崎の武蔵小杉を拠点に、家計や保険の見直し、住宅購入相談、リタイヤ後の相談、税金対策など、幅広い相談を受けている。コラムの執筆やマネーセミナーの講師としても活躍中。
http://www.pluspartner.co.jp/ (株式会社プラスパートナー)
http://www.fp-room.net/ (暮らしと保険のFP相談室)

<取材・文/渡かおり>