初のクライマックスシリーズを熱く戦い抜いたDeNA

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 DeNAにとって初めてのCSは7試合に及ぶ激闘だった。文字通り満身創痍となって戦った。下剋上は成し得なかったが、ファンとして心からチームに拍手を送りたい。

 終わってみれば、CSはやはりペナントレースとは違っていた。CS進出の立役者、キャプテンの筒香嘉智がファーストステージ第1戦の6回に逆転の2ランを放つも、その後、筒香のバットから快音は聞かれることがなかった。

 今回は、チームを日本シリーズの1歩手前まで引っ張った立役者を選んでみたい。

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■CSのMVPはこの男に贈りたい!!

 今季のCSに注目していた方は、梶谷隆幸の名前をひんぱんに聞いたことだろう。

 ファーストステージ第3戦で見舞われた死球で左手薬指を骨折するも、ファイナルステージ第3戦では、2死満塁のピンチでファウルフライをフェンスに激突しながらダイビングキャッチ。勝利を呼び込んだ。

 さらなる負傷も恐れず、勝利を追い求める姿に観戦していたファンは熱くなったはずだ。

 そしてファイナルステージ第4戦でも、負傷をものともせず2ランを放ち、広島に詰め寄った。あるインタビューでは「もう折れているから、次に折れてもどうってことない」というコメントを残している。

■チームを背中で引っ張ったロペス

続いて、梶谷に負けない奮闘を見せた選手たちを紹介していこう。

 筒香が不振にあえぐなか、「キャリアを横浜で終えたい」と発言したロペスがチームをけん引した。CSでは最多の3本塁打を放ち、チームに貢献。とくにファーストステージでは2本のホームランを放ち、古巣の巨人を撃沈した。

■印象深い井納のガッツポーズ

 エースの山口俊を欠いた投手陣を支え、このCSでひときわ輝きを放ったのは井納翔一だった。CSを通して唯一2勝を挙げ、ファイナルステージでは7回無失点の力投をみせた。

 普段はもの静かで個性的なキャラの井納が渾身のガッツポーズを何度も見せたのが印象深い。

■短期決戦には必ずラッキーボーイがいる

 短期決戦には必ず伏兵が潜んでいる。ポイントで輝きを見せた選手を挙げればきりがないが、特筆したいのはファーストステージ第3戦、延長11回に決勝タイムリーを放った嶺井博希だ。この殊勲打は、今季、ファーム暮らしを余儀なくされた嶺井をCSで抜擢したラミレス監督のファインプレーでもあった。

■初のCS出場を経て、次の時代に

 初のCS進出、そして激闘の末の敗退。嵐のようなシリーズが終わった10月17日、DeNAとなってからの5年間、球団の躍進をリードした池田純社長が退任した。球団の体制だけでなく、ファンや選手の意識までも改革した池田氏の情熱と手腕にファンとして敬意を表したい。

文=元井靖行(もとい・やすゆき)

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