Feeldは会員の64%がカップルとして登録。シングル、男女カップル、同性カップルなどを探せる(写真提供:Feeld社)

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 Facebookに、独身や既婚などに並んで「オープンな関係」という交際ステータスがあるのをご存じだろうか。英語では「Open Relationships」や「Polyamory(ポリアモリー)」などと呼ばれ、北米を中心に増えている。

 オープンな関係とは、合意の上で、同時に複数の人と性愛関係を楽しむライフスタイルのこと。「OpenMinded(オープンマインデッド)」は、こうしたオープンな関係を求める人向けのサイトだ。2015年4月の開設以来、会員数は19万人を突破した。会員の54%がカップル(既婚・未婚)で登録しており、その22%には子どもがいるという。

 これらのカップルは、お互い合意の上でサイトを使っている。不倫や浮気とはまったくの別物で、日本にはまだない類の出会い系だ。

 ある調査によると、5人に1人のアメリカ人がオープンな性愛関係を体験。6万4千人以上の会員を対象に実施したアンケートでは、カップルの3分の2において、オープンな関係を提案したのは女性だった。マンネリ化してしまった性生活に変化や刺激を加えるため、または、たった一人の相手に自分のすべてのニーズを満たしてもらうことは現実的ではないといった考え方に基づくようだ。

●世界140万人が使う

 20代に圧倒的な人気を誇るのが、ロンドン発のアプリ「Feeld(フィールド)」だ。累計ユーザー数は世界140万人に上り、ロンドン、ニューヨーク、サンパウロなどの都市で使われている。

 Feeldは、創業者のディモ・トリフォノフさんが、付き合っている女性に「あなたと同じくらい別の女性のことが好き」と打ち明けられたことがきっかけで誕生した。彼女はバイセクシャルだった。彼は彼女と別れることはせず、3者間のオープンな関係を選んだ。新しい形を受け入れる彼女への意思表示として、約2年半前にFeeldを開発したという。

 ミシガン大学で制度的多様性について研究するエイミー・ムーアズさんによると、オープンな関係への関心度は、Googleの関連検索キーワードが過去10年間で右肩上がりに伸びていることからもわかるという。

 Feeldのユーザーの性的指向は、全体の約70%がストレートな人たち。社会の慣習にとらわれずに性的関心を自由に探求できるコミュニティーが育まれつつある。アメリカでは、隣に住む夫婦がオープンな関係を謳歌していても不思議ではなくなってきているのだ。(ITライター・三橋ゆか里)

AERA 2016年10月24日号