秋になると気持ちが沈んで、やる気が起きない。そんなひとも少なくないですよね。日が暮れるのが早くなり、まわりの風景も青々とした美しさではなくなっていく……そんな季節の変化が原因だと思っていませんか? 実は米コロンビア大学の研究によって、その原因は“食欲の秋”にある可能性が判明したんです。一体どういうことなのでしょうか。

こんな症状は“秋うつ”かも

ところで、どんな状態が“秋うつ”なのでしょうか。一般的には、わけもなく気持ちが落ち込む、なんとなく疲労感がありなにもしたくないという状態が、“秋うつ”といわれています。

その原因としてはこれまで、季節が夏から秋に変わることで日照時間が減ることが考えられてきました。

ひとは太陽の光を浴びると、幸せのホルモン、セロトニンが分泌されます。つまり日照時間が減ればセロトニンの分泌が少なくなるということ。夏の時期はハッピーな気分だったのに、秋に気分が沈んでしまうのは、セロトニンが影響しているからと考えられてきたからです。

食欲の秋と“秋うつ”の関係

では、食欲の秋がどうして“秋うつ”に関係するのでしょうか。

気分が沈んでいれば食欲なんて起こらないわけですから、関係ないと思いますよね。

しかし、米コロンビア大学の研究チームによれば、精製された炭水化物やそれを原料とする食品をよく食べるひとほど、“うつ”の症状を引き起こしやすいというのです。

精製された炭水化物を摂取することで血糖値が上がり、それを下げようと大量のインスリンが分泌され、反動となって急激な気分の変化や疲労感などを引き起こす可能性があるのだとか。

ちなみに、精製された炭水化物というのは白米や小麦粉など。秋は新米の季節。白米を食べる機会が増えますよね。

また、栗やサツマイモなどを使った季節限定スイーツも、たくさん登場します。栗もサツマイモも炭水化物を含んでいますし、スイーツに使われる砂糖も血糖値を上げるため、食べたあとにはインスリンが大量に分泌されます。

食欲の秋だからと、ついつい食べ過ぎてしまう状況こそが、“秋うつ”の原因になることもあるのです。気分が沈んでいるからと、気分転換やストレス発散だとおもって食べ放題などにでかけると、ますます“秋うつ”を引き起こす可能性が高まってしまうかもしれません

なんとなく、秋になると気持ちが沈んで元気になれないというひとは、まずは食生活から見直してみてください。そして、できるだけ太陽の光を浴びてセロトニンが増えるように、早寝早起きなどの生活習慣を見直すことも大事です。

元気がないから、いつまでもベットの上でゴロゴロしているというのも、要注意ですよ。

【参考】

James E Gangwischら(2015)「High glycemic index diet as a risk factor for depression:analyses fron the Women’s Health Initiative」(The American Journal of Clinical Nutrition)