18日、参考消息網は米紙ワシントン・ポストが掲載した「中国の人々からは『二人目なんてほしくない』という声が聞こえる」との記事を紹介した。写真は中国の病院。

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2016年10月18日、中国が約40年続けてきた一人っ子政策の廃止を発表して今月で丸1年を迎える。そんな中、参考消息網は米紙ワシントン・ポストが掲載した「中国の人々からは『二人目なんてほしくない』という声が聞こえる」との記事を紹介した。

1979年に始まった一人っ子政策の影響を受け、中国の出生率は大幅に低下した。しかし、急激な高齢化が経済を圧迫。国はこれまでの方針を転換し、2013年に同政策を緩和、今年はついに正式撤廃へと踏み切った。各省では98日間だった産休が延長され、農村の建物の壁には「二人っ子政策」を奨励するスローガンが掲げられている。

しかし、問題は多くの人が二人目をほしがっていないという点だ。中国政府の発表によると、今年上半期の出生率は前年同期に比べ6.9%上昇し、メディアは「北京にベビーブーム到来」「大病院の産婦人科は診察を待つ人でいっぱい」などと報じたが、米カリフォルニア大学の王峰(ワン・フォン)氏は「これらの報道には誤導性がある」と指摘する。王氏によると、「中国の出生率は政府の目標に達しておらず、人口が急増したという現象も起きていない」。13年に政策が緩和された際、二人目の出産が認められる夫婦は1100万組に上ったが、実際に申請を出したのはわずか18%だったという。国民の反応がいま一つだった理由について、同氏は「人々が大都市に移り住むにつれ、そこでの生活コストも上昇している。多くの人が結婚や出産を先延ばしにし、中にはこれらを放棄する人もいる」と語り、「短期的な人口増は期待できるが、長期的に見ると1組の夫婦が育てる子どもの数は平均1.5人を超えることはないだろう」との見解を示す。

9歳になる男の子を持つある男性は「自分も妻も二人目を育てるつもりはない。息子は土曜日だって遊ぶ時間がない。この社会で『敗者』にならないよう大人も子どもも必死。心身ともに疲れている」と語る。また、「われわれも一人っ子。みんな以前の政策に慣れている」とも。別の母親も「息子は5歳の時から英語、算数、絵画を習っている。こうでもしなければ他の子に負けてしまう」と話し、夫の年収のほぼ3分の1にあたる1万元(約15万円)以上を塾代に充てていることを説明した。この女性は「二人目を望まない理由は経済的な問題だけではない。時間や気力を一人に注ぎ込むだけで疲れた。たくさんのプレッシャーに直面する子どもだって疲れている」とも訴えている。(翻訳・編集/野谷)