英国は再度、国民投票でEU離脱の是非を問うべき

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EU離脱のダメージを最小化し
機会を最大化せよ

 先般行われた日本と英国の有識者会議(両国の国会議員、企業関係者、学者、ジャーナリストなどが出席)の場で、私は英国のEU離脱(Brexit)について次のように述べた。

 英国のBrexitの判断には本当に失望した。

 1970年代初頭、私がオックスフォード大学の学生であった頃の英国と、1990年代初頭に日本大使館の政務公使であった頃の英国とは大きく違った。90年代、消えゆく英国が蘇ったのはEUのメンバーであったからだと思う。にもかかわらず今回はEUからの離脱という非合理な結果となってしまった。

 Brexitは英国とEUだけの課題であると思ったら大間違いである。これは英国に投資している日本企業に大きな影響を与え日英関係にダメージを与えるだけではない。

 新興国の台頭により世界の秩序が大きく変わりつつある時、米・EU・日本という先進民主主義国は連携を強化しなければならないが、英国のEUからの離脱はEUの力を削ぎ、国際的な統治体制に甚大な影響を与える。このような基本的認識を新たにし、Brexitによるダメージを最小化し、機会を最大化するようにしてもらいたい。

 こう強調したうえで私は続けて次の点を指摘した。

・現在の状況は著しく不透明であり、これが為替を含む経済的変動の引き金になっている。最低限、離脱交渉の過程でも十分な透明性を担保してもらいたい。

・英国への投資は欧州市場への輸出や経済活動を前提にしており、これまでの欧州単一市場のメリットが失われないよう最大限努力してほしい。自動車工場はEUへの輸出も前提での投資を行っており、高率の関税がかけられることになると投資のメリットを失う。金融機関についてもEUのパスポート制度の下、ロンドンでの免許が欧州全域での活動を可能になる。企業は商業的判断で今後の投資を控え、EUの他の地域に投資の移転をすることを考えるのは自然なことである。

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