今からできる尿漏れ防止エクササイズ

写真拡大

高齢になると階段の上り下りやちょっとした運動がきっかけで、尿漏れしてしまうことがあるという。尿漏れの原因は筋肉の衰えもあるようだが、若いうちから、特に女性にいたっては、妊娠・出産の影響で尿漏れしてしまうことがあると聞く。「教えて!goo」にも「尿漏れとはどういう人に起こるのですか?」という質問が投稿されていた。そこで今回は尿漏れの原因と防止策について、ピラティスインストラクターの福島多香恵さんに話を聞いた。

■たかが尿漏れとあなどってはいけない

「くしゃみをした瞬間におきるイヤな尿漏れは、出産による身体の急激な変化・加齢による筋肉の衰えなどが原因といわれています。日常生活の中にエクササイズを取り入れ、尿漏れ予防をはじめましょう」(福島さん)

加齢による筋肉の衰えに限らず、出産による体の変化によって尿漏れは引き起こされる。やはり女性の皆さんは今のうちから対策をしておきたいところだ。

ちなみに尿漏れは自分の体の状態を確認するためのサインにもなるという。

「ドイツの産婦人科では、出産後骨盤底筋郡を通電刺激で鍛える風習もあり、骨盤底筋郡を重要視しています。骨盤底筋郡とは、恥骨と尾骨の間を走る筋肉郡の総称です。腸や膀胱、子宮などの内臓を支える重要な役割を持っています。この筋肉は肛門や尿道を締めることで鍛えられます。簡単なように感じられるかもしれませんが、意識を持つことが案外難しいと思います。近年、骨盤底筋郡が緩むことで発生する子宮脱により産婦人科に通院する高齢者が増えています。尿漏れ状態を放置してはいけません。骨盤底筋郡が緩むことにより、内臓は本来の位置を保てなくなり、様々な不調を引き起こします。たかが尿漏れ、されど尿漏れなのです」(福島さん)

子どもを育む大切な子宮が、筋肉の低下により子宮脱になってしまうとは、考えただけでも恐ろしいものだ。特に高齢者で尿漏れが起きた時には、筋肉が衰え始めていると意識し、内臓を支える土台筋である骨盤底筋群をしっかりと鍛える必要があるだろう。

■尿漏れを防ぐ方法

尿漏れを防止するには、骨盤底筋群を鍛える必要があるとわかった。一体、どうしたら鍛えられるのだろう?

「骨盤底筋郡は呼吸とともに鍛えましょう。呼吸と組み合わせることにより、腹圧に関わる筋肉郡も刺激できます。立位のまま鼻から息を吸って、口から息を吐きながら、背中側に寄せる気持ちでおへそのあたりをへこませましょう。次にお腹をへこませながら、肛門と尿道を締めましょう。後者はトイレを我慢する時のようなイメージです。ただし、骨盤底筋郡は締めればいいというものではありません。肩に力が入らない程度にじんわり締めるのがポイントです。骨盤底筋郡が意識できない場合は、息を吸うときに締めてみましょう。家事や仕事の合間にまずは1分間行ないましょう」(福島さん)

筆者も試してみたのだが、生活のなかでこうした動作をすることは少ないように思う。だからこそ、合間を縫ってエクササイズをすることで、骨盤底筋群がかなり鍛えられそうである。

■エクササイズが難しい場合は……

「呼吸をすればするほど身体が緊張したり、倦怠感が増してきた場合はすぐに中止してください。呼吸する姿勢や体調などにより脳の酸素が足りなくなってしまう場合があります」(福島さん)

ただし、体に支障が出た場合は即座に中止し、ワンクッションおきたい。

「骨盤底筋群の意識を持てない場合は骨盤周囲筋肉のストレッチや足のメンテナンスを行いましょう。お風呂上りの開脚前屈や足のマッサージなどが有効です」(福島さん)

簡単なストレッチ運動のため、これなら誰でも試せるのではないか。もちろん普段から体を積極的に動かし、運動をする習慣を作ることも尿漏れ防止に役立つ。まだピンとこない若い方から、ちょっと心当たりのある方まで。ぜひ今日からでも実践してみてはいかがだろうか。

■専門家プロフィール:福島多香恵
チェアロビクス創案者。ジャズダンス指導者の経験から、平成8年に会社を設立し、「登録商標」を取得。一人一人のニーズに合わせた健康づくりを目指し、チェアロビクス(登録商標)の普及活動に務めている。唄いながら覚える「第九で覚えるチェアロビクス」DVDも発売中。

柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)