三越伊勢丹など異業種3社がアジアのデジタルマーケティングに特化した新会社を設立

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 三越伊勢丹ホールディングス、ジェイティービー、日本通運の3社が、アジアに向けてデジタルマーケティング事業を展開する新合弁会社「ファン ジャパン コミュニケーションズ(Fun Japan Communications)」を設立する。営業開始日は10月18日。ウェブメディア「Fun! Japan」を基軸に、日本企業と東南アジア地域に住む消費者との接点拡大と関係構築を図る。また、日本航空との業務提携を同時発表。異業種の4社が手を組むことで、情報流・人流・商流・物流を完備したトータルサービスモデルの確立を目指す。 伊勢丹など異業種3社が新会社設立の画像を拡大

 「Fun! Japan」は、日本通運が2014年2月に立ち上げたウェブメディアで、インドネシア、タイ、マレーシア、台湾の4カ国で展開。フェイスブック(Facebook)のファン数330万人、ウェブ会員数33万人を有し、日本紹介サイトではアジア地域で最大級の規模となっている。コンテンツについても「旅行前」「旅行中」「旅行後」の3つのフェーズがそろっている点やユニークな消費者データベースを保有している点が特長。今後はフィリピンやベトナムなどにもサービスを導入する計画で、さらなる拡大が期待されている。 3社は、訪日インバウンドの市場が拡大し日本企業や自治体による海外進出が増加する一方で、現地消費者との情報共有の接点がないことで効果的なマーケティングができず、日本のコンテンツの良さを発揮できていないことに着目。熱烈な日本ファンをユーザーに持つ「Fun! Japan」をタッチポイントとして有効活用することで、広告色を抜いた記事配信やキャンペーンによる拡散を行うだけではなく、現地でのイベント開催から消費者参加企画、電子クーポンによる来店促進、アンケートの実施まで一気通貫のデジタルマーケティングサービスを提供することで、訪日インバウンドの拡大や地方創生、日本のモノ・文化の浸透、海外輸出の拡大を狙う。払込資本金は10億円で、出資比率はジェイティービーが50%、日本通運が40%、三越伊勢丹ホールディングスが10%。代表はジェイティービー出身の藤井大輔が務める。初めの目標として「ファンの拡大」に尽力し、現在のファン・会員数は約360万人で、2020年までに1,000万人到達を目標に掲げる。 今年は中国人観光客による"爆買い"の勢いが鈍化し、インバウンド消費が減速していると見られているが、訪日旅行者数は2,000万人突破が見込まれている。三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長は「"爆買い"そのものが異常。単価は3割下がっているが、今の状況が普通と考えている。インバウンドの客は増えていても、日本人客の消費レベルと同等ではない」とコメント。日本のモノ・コトは海外から注目されていると前置きし、「詳細な消費者情報を基に品揃えを強化できるので、今回のプロジェクトを通じて新たに提案していきたい」と意欲を示している。