高齢者は銀行を使い続け、若者は暗号通貨を駆使する?

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マイナス金利が騒がれ、銀行の存在意義が問われている。

ネットバンキングが使える今、特に地方銀行のメリットが問われるが、それについて『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、“ホリエモン”こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が前編記事に続き、キャッシュレスを駆使することを推奨する。

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ホリ 銀行のビジネスの3本柱って、簡単に言うと融資を含めた「運用」「手数料」「為替」なんだけど、「運用」は、低金利でお金を預かって国債で運用するという存在意義のないことをやっているよね。

ひろ 集めたお金を国債に回すだけですからね。

ホリ で、「為替」が、ビットコインとかの暗号通貨が普及していくと大きく変わる分野で、「手数料」はATMとかの現金が前提になっているサービスだから、今後キャッシュレスが進めば進むほど銀行のビジネスは厳しくなる。

ひろ だから、銀行業は今後、厳しい状況になっていくということですよね。でも僕は、銀行は郵便局と客の食い合いを続けながら、だらだらと生き残るような気がします。

ホリ なんで?

ひろ だって、日本の個人金融資産の6割以上は高齢者が持っているといわれていて、ネットを使えない60代の人が寿命を迎えるまでの今後30年くらいは、そのまま銀行を使い続けますから。しかも、高い手数料をちゃんと払ってくれますし。

ホリ まあ、年を取れば取るほど習慣は変えないからね。

ひろ あと、ビットコインとかを駆使するのは若者ですけど、彼らが持ってる金融資産なんて大した金額にならないというのも現実です。ということで、高齢者に手厚いサービスをする銀行はしばらく生き残るんじゃないかなぁと。

それから、海外と比べると面白いんですけど、日本の銀行って結構、楽にビジネスをしてるんですよ。実は日本は個人の貯蓄額がかなり高いんです(総務省による2014年の2人以上世帯の平均貯蓄額は約1800万円)。

ホリ それに、超低金利でも文句を言う人は少ないし…。

ひろ 逆にアメリカは個人の貯蓄額が異様に少ない(アメリカ人の62%は貯蓄額が1千ドル=約10万円以下という調査データがある)。だから、銀行員がいろんなサービスをしないと貯金してもらえないみたいです。あと、日本は銀行強盗がほとんどないですけど、アメリカは結構あるみたいで、2011年のデータでは5千件の銀行強盗が発生して、死傷者合わせて100人、約30億円が奪われているらしいです。

ホリ そんなアメリカに比べて日本は警備のコストがかからない。だから、かなり楽にビジネスができるってことね。

ひろ ですね。あと、日本人ってクレジットカードを利用するのをいやがる人って多いじゃないですか。

ホリ 俺は現金を持ちたくないから、クレカとか電子マネーを使ってるけどね。クレカはポイントがたまったり、メリットがたくさんあるのに、なぜか使わない人は多いよね。

ひろ 日本人って、そういうコストに関して無頓着な人が多い気がするんですよね。8%から10%への2%の消費税アップには超騒ぎましたけど、実は社会保険料って、7年前より2%以上も増えているんです。なのに、そのことに対しては全然騒がない。

ホリ ニュースで大々的に取り上げれば、騒ぐんだろうけどね。

ひろ そういう状況を見ていると、仮に手数料が500円に上がっても銀行を使い続ける人って多い気がするんですよね。だから今後も銀行は生き残っていくのかなと。

ホリ 本当は、利用者はネットを使って手数料の安いサービスを探すとか、ビットコインのような暗号通貨を駆使するとか考えたほうがいいのにね。

ひろ ですね。

ホリ 古い体質の銀行にヘンにこだわってると損するのは自分なんだけどね。

●西村博之(にしむら・ひろゆき)

1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『ソーシャルメディア絶対安全マニュアル』(インプレスジャパン)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)

1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『本音で生きる』(SB新書)が好評発売中

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)