なぜ世の中には「家族と恋に落ちてしまう人」がいるの?

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親子や兄弟姉妹の間に芽生える恋愛感情。「禁断の恋」や「いけない関係」と呼ばれては、多くの映画や小説、漫画などの題材となり、世界中の人々をドキドキハラハラさせてきた。

けれども実際に自分が家族と恋するか……というと、「想像すらできない」と感じる人も多いはず。しかし、どうしようもなく家族に魅かれてしまう人々が世の中には存在するようだ。例えば2016年4月に話題となった、母と息子のケースなんかそうだ。

・ある母と息子のケース

米ミシガン州のベン・フォードさん(32)は1人の女性と恋に落ち、妻子を捨てた。その相手とは、ベンさんの実の母親キム・ウェストさん(51)。そう、母と息子が抜き差しならないほど愛し合ってしまったのである。

32年前、ある事情でベンさんを養子に出したキムさん。しかし大人になったベンさんが、実の母キムさんを探し出したことがキッカケで、2人の間に恋愛感情が芽生えることに。お互いにその感情に戸惑いつつも、気持ちを止められなかったもよう。

ホテルで愛しあった3日後に、ベンさんは自分の妻子の元を去ったと伝えられている。現代社会では多くの国や地域で近親同士が関係を持つことは禁止されているため、この件が公になってから2人は行方をくらませたという。

・長い間に培った理想像が、恋心に変化?

海外メディア『The Independent』は、本件について次のように分析している。

異性愛者の男性は “母親に似た女性” を好み、異性愛者の女性は “父親に似た男性” を好むという、一般的な傾向があると言われている。一方で、幼少期から同じ生活環境で育った相手に対して、性的興味を持たなくなるという心理「ウェスターマーク効果」も存在する。

ベンさんの場合は “母親に似た女性” に興味を抱く心理が強い一方で、ウェスターマーク効果が薄かったのではないかというのだ。

また、健全な幼少期を過ごせなかった人のなかには、肉体的・感情的な快楽と、性的指向・魅力を切り離すことが難しい場合があるそう。ある専門家は、「これは病気などではありません。離れている間に理想化した肉親と再会したときの感情を、恋だと解釈してしまうのです」と指摘している。

・他の多くのケースも、長いこと離ればなれになっていた背景が

家族と恋に落ちてしまったのは、ベンさんとキムさんだけではない。世界中で “姉と弟”、“祖母と孫” 、“父と娘” などが恋に落ちたケースが報じられている。

『Mirror』と『Jezel』では計7組の「家族と恋に落ちてしまった」エピソードが紹介されていたのだが、そこにはある共通点があった。

どのケースも何らかの事情で長い間離ればなれになっていて、再会してから恋に落ちているのである。前述にある通り、彼らは「離れている間に理想化した肉親と再会したときの感情を、恋だと解釈してしまった」のかもしれない。

・当事者たちの声「性的な関係を持つことだけNG」「性的虐待」など

もちろん、彼らは家族に恋愛感情を抱くのは “間違っている” ことは分かっている。弟と恋に落ち、一緒に暮らしている女性は「私たちは会話もできるし、一緒に出かけることもできる。キスすることだって、手をつなぐことだってできる。ただ性的な関係を持ってはいけないと言われている」と語っている。

一方、離れて暮らしていたために “適切な父親との関係” が分からなかったという女性。彼女は、父親への性的関心がどうしても止められず一線を超えてしまったという体験談を明かした後、「家族間で恋に落ちることは、異常ではないし、とてもリアルなこと。でも親子間の関係なら、境界線を設けるのは親の責任。それができないなら性的虐待となる。子供に非はない」とも話しているのだった。

参照元:The Independent、Mirror、Jezel(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.

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