世界を席巻する日本のマンガ・アニメ文化による刺激を受け、中国もマンガ・アニメ産業を積極的に発展させようとしている。その成果は少しずつ出ているようだが、一方で「日本との差は非常に大きい」との見方もある。(イメージ写真提供:(C) yokokenchan/123RF.COM)

写真拡大

 世界を席巻する日本のマンガ・アニメ文化による刺激を受け、中国もマンガ・アニメ産業を積極的に発展させようとしている。その成果は少しずつ出ているようだが、一方で「日本との差は非常に大きい」との見方もある。

 中国メディア・今日頭条は11日「どうして日本のアニメばかり見て、国産アニメを見ない人がいるのか」とする記事を掲載した。記事はその理由を2点挙げて説明している。1点目は「文化の違い、国情の違い」とした。日本のアニメでは、帰宅シーンで「ただいま」と言うと家族が「お帰りなさい」と言うと紹介したうえで、この「温かさ」が現実の日本人の生活中に「誇張ではなく確かに存在する」と解説。毎日の暮らしに余裕のある先進国ゆえの温かさであり、それがアニメを制作するうえでのインスピレーションを生むとした。

 また、2点目として「日本アニメと中国アニメには目的上の違いがある」と指摘。前者は大人をマーケットとしているのに対して、後者は子どもがターゲットになっているとした。そして、中国のアニメ業界がいくら努力していても「ポルノ排除がここまで酷ければ、30年は絶対にアニメが流行ることはない」と論じたほか、「こんな真っ赤なウソで簡単に人の心をつかめる訳がない」とし、当局の圧力などによって現実に近い世界を描くことが出来ない状況を嘆いた。

 さらに、「もし日本同様、国の現状をテーマにしても、温かみのないわれわれに温かいアニメ作品は作れない。そしてそんな作品はアニメとは呼べないと思う」と断じている。

 中国のマンガやアニメは、教育的な要素を盛り込みたがる。そうしなければ、当局から目を付けられることになるからだ。しかしそんな「がんじがらめ」の状況で、飛び抜けた自由な発想など生まれるはずがない。技術的な問題よりも、社会の風刺を盛り込むことが許されず、お色気や暴力も完全に排除されるような、「よい子向け」の作品しか生み出さない環境こそが、中国におけるマンガ・アニメ産業の発展を阻害しているのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)