健康に良いとされているオリーブオイルなどの油の正しい摂取方法

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先日、「ブームになったココナッツオイル、本当に体によいのか?」という記事をリリースしたが、他にも健康や美容によいと話題になっている植物油はオリーブオイルをはじめたくさんある。そこで、植物油についての正しい情報を得るべく、植物油研究家の林裕之さんに再び話を聞いた。

■リノール酸の過剰摂取をやめることが必要

前回、ココナッツオイルの効果を実感するには、他の油とのバランスが必要であるとの話を聞いた。しかし、バランスのよい油摂取とは、具体的にどういうことなのだろう。

「油の性質は『飽和脂肪酸』と『不飽和脂肪酸』に分けられます。そして油摂取の質の良し悪しは、必須脂肪酸であるオメガ6脂肪酸(リノール酸)と、オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・αリノレン酸)の摂取バランスで決まります。現代人の食生活ではほぼ全員がオメガ6脂肪酸は過剰、オメガ3脂肪酸は不足の状態に陥ってしまっています。そのバランスの崩れが、肌荒れ、アレルギー、糖尿病、高脂血症、脳卒中、心臓病、がん、うつ、認知症など増え続ける現代病の原因の一つとなっています」(林さん)

現代の生活では、リノール酸を含むオメガ6系が過剰摂取されがちとのこと。これらは、通常のコーン油など日常で多く摂取している植物油に多く含まれている。では、リノール酸を摂りすぎるとどうなるのだろう。

「リノール酸の過剰摂取は、アラキドン酸という炎症の原因物質を発生させ、アレルギーや動脈硬化などを引き起こす大きな原因となります。さらに、リノール酸を加熱した時に発生するヒドロキシノネナールという神経毒が脳細胞を破壊し、アルツハイマー病を発症させていることも明らかになっています」(林さん)

どの油がよいとか悪いとかいう以前に、自分の植物油摂取の質と量を見極めることが大切のようだ。

■αリノレン酸を多く含むものを探そう

そうはいっても全ての油を排除した食生活を送るのは難しい。だとすれば、どのような油を摂取するのがよいのだろう。

「不足しているオメガ3脂肪酸のひとつ『αリノレン酸』を多く含む油を摂ることです。αリノレン酸は、体内ではDHAやEPAに変換され、血流改善や動脈硬化の予防に効果的な成分とされています。アマニ (亜麻仁)油やえごま (荏胡麻)油は、αリノレン酸を50〜60%以上含んでおり、これに勝る植物油はありません」(林さん)

林さんいわく、ココナッツオイルのような必須脂肪酸ではない油は、栄養学的にはわざわざ摂る必要はないとのこと。どうしてもというのであれば、高品質なものを少量、嗜好品として使う程度でよいという。ブームだからとそればかりに偏るのではなく、αリノレン酸をバランスよくというのがポイントだ。

■アレルギーで悩む人にとって、アマニ油の効果は見逃せない

林さんが植物油を研究するようになったのは、娘さんがアトピーに苦しんでいたからという。その後、結果はどうなったのだろう。

「アトピー改善のためにサラダ油を止め、アマニ油に切り替えたところ、ひどい冷えが全くなくなりました。これは、アマニ油のαリノレン酸により、血管も赤血球も柔らかくなり、毛細血管のすみずみまで栄養と酸素が運ばれたことで、血行がよくなり冷えが解消されたのだと思います」(林さん)

アマニ(亜麻仁)油とは、成熟した亜麻の種子から得られる油だ。古代ギリシャ時代から愛用され「世界最古の健康食品」とも呼ばれている。成分はほとんどが脂肪で、その中にαリノレン酸、リノール酸、オレイン酸などが含まれている。αリノレン酸の効果は、先に書いた通りだ。娘さんのアトピーだけでなく、ご自身も花粉症の症状がなくなったそうで、その様子は林さんがさまざまな媒体で執筆している。改善の要因の全てが植物油に起因しているかどうかは立証しきれてはいないが、こうした事実があることは見逃すことができないだろう。

今回は植物油について専門家に話を聞いてみたがいかがだっただろうか。油以外でも皆さんも何か悩むことがあったら、ぜひ「教えて!goo」で質問してみてほしい。

●専門家プロフィール:林 裕之
植物油研究家。1956年東京生まれ。娘のアトピー再発をきっかけに植物油の害を知る。あまり知られていない植物油の正しい情報を知ってもらうべく、「油を変えて美味しく体質改善」をテーマに、レシピ本や料理教室、ブログなどの活動を夫婦で展開中。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)