転校を繰り返した子どもは「算数の成績が伸び悩む」と大学の研究で判明

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世の中には親の都合などで、転校を繰り返す子どもがいます。普通に考えて、めくるめく環境変化は子どもにとって非常にハードであると予想できますが、具体的にはどういった悪影響が出てくるのでしょうか?

そこで今回は、米ニューヨーク大学の心理学者らが行った調査を基に、就学前から小学校低学年の間に転校を繰り返す子どもに及ぶマイナスの影響を、学業の面から紹介したいと思います。

 

■算数の成績が伸び悩む傾向にある

転校を繰り返している子どもは、人間関係の構築で苦労をしたり、人格形成の面でも周囲の影響を受けてしまいそうですが、上述のニューヨーク大学の研究では、学業に与える悪影響も指摘されています。

簡単に言えば、就学前から小学校低学年の間に転校を繰り返す子どもほど、算数の成績が伸び悩むのだそうです。

ただ上述の調査では、被験者として“裕福ではない”家庭の子どもたちが対象とされています。

そう考えると、経済的にそれほど困っていない状況の中、子どもが転校を繰り返している場合は除外されるかもしれません。

しかし、離婚と再婚を繰り返している、仕事をコロコロと変えるといった親の影響で、経済的に恵まれない中での転校を余儀なくされている場合は、注意が必要かもしれませんね。

 

■算数の成績に“8カ月”の遅れ

研究の内容をもう少し詳しく見てみましょう。ニューヨーク大学の心理学者たちは、シカゴにある35の学校に通う、低所得家庭の子ども381人のデータを5年間にわたって調査しました。

全体的に見て子どもたちは平均で1.38回の転校を経験していましたが、10%にあたる子どもは、就学前から小学校低学年の5年間に3回、4回の転校を経験していたと言います。およそ1年に1回のペースですね。

そうした背景を持つ381人の学業成績を5年間にわたって調べてみると、転校を繰り返している子どもほど、小学校4年生の段階(日本でいう小学3年生)の算数テストの成績が伸び悩んでいたと言います。だいたい8カ月の学習の遅れが見られたとか……。

さらに各被験者の小学校3年生(日本では小学2年生)時の担任も、転校を繰り返していた生徒ほど、頭を使った作業を得意としなかったと報告しています。

 

■学力の遅れが見られる原因は?

その理由について、研究者たちはいくつかの見解を述べています。例えば転校を繰り返すと、一貫した指導を受けられないといった点。

さらには転校を繰り返すために心理的ストレスが高まり、落ち着いて勉強できない点なども考えられるのだそうです。

転校に伴う悪影響で学力低下があっても、親のどちらかが支えてあげたられたり、塾や家庭教師でフォローしてあげられたりする家庭は、まだいいかもしれません。

ですが片親の家庭、共働きで親が仕事で忙しい家庭、経済的に塾や家庭教師に予算を割けない家庭などでは、なかなか勉強の遅れを取り戻しにくいかもしれません。

その結果、学力に差が出てきてしまうのですね。

 

以上、転校を繰り返した子どもは、算数の力が伸び悩むというアメリカで行われた研究をご紹介しましたが、いかがでしたか?

仕事の都合で転勤が多い場合は仕方がありませんが、親の安定性の低さによって子どもに転校を強いている場合は、子を持つ親が、子どものために腹を決めるべき問題なのではないでしょうか。

(ライター 坂本正敬)

 

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【参考】

※ Does School Mobility Place Elementary School Children at Risk for Lower Math Achievement? The Mediating Role of Cognitive Dysregulation - American Psychological Association

※ Frequent School Moves Hurt Low-Income Children’s Math Scores - American Psychological Association