二階俊博幹事長

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◆予想外の大接戦のテコ入れで二階幹事長が新潟入り

 新潟県知事選は予想外の大接戦に。これを受けて、10月12日に自民党有力議員の二階俊博幹事長(「土地改良事業団体連合会」会長)が新潟入り。県内の企業や団体を回り、自民党・公明党が推薦する森民夫候補へのテコ入れを行った。

 前夜から新潟入りした二階氏は朝8時、新潟市のホテルで新潟市を地盤とする国会議員や県議や市議らに「何が何でも勝ち抜く」と檄を飛ばした後、9時からは「新潟県建設業協会」の植木義明会長(植木組社長)と面談。報道関係者には非公開だったが、建設業協会の会館内には森候補のポスターが貼られ、植木会長は森候補を推す理由として「長岡市長としての実績があり、自民党も推薦している。建設省出身で国とのパイプもある」と話していた。

 旧建設省出身の森候補は、道路や港湾などインフラ整備推進が政策の目玉。その中には、青森から新潟を経て日本海側を大阪まで結ぶ「羽越新幹線計画」も含まれている。

◆土地改良事業予算増の報告とともに選挙応援の訴え

 12時半には森民夫事務所を訪れて挨拶。その後、13時半から「土改連(土地改良事業団体連合会)ビル」(新潟市)で二階幹事長の時局講演会が開かれた。7月の参院選で全国比例区で当選した元農水官僚の進藤金日子参院議員が挨拶したのに続いて、土地改良事業団体連合会会長の二階幹事長が「土地改良事業予算を再び増やした」と報告した後、森候補への応援要請をした。

 二階幹事長は、民主党政権時代に大幅削減された土地改良事業(農業土木事業)の予算を再び増やし、第二次補正予算に約1000億円を盛り込むのに貢献していたのだ。

 この後も二階幹事長は精力的に動いた。新潟市内の土地改良関連団体を2か所回った後、長岡市の福島江土地改良事務所での時局講演会にも駆けつけ、16時半から約30分熱弁を振るった。

 森候補のポスターが貼られた会場で、制服姿の建設業者ら土地改良事業の受益者を前に、二階氏は「民主党政権時代の予算削減に対して『戦う土地改良事業団体連合会』と命名、予算増額を勝ち取った」と振り返りながら、森候補への支援をここでも呼びかけた。

◆「利益誘導では?」との問いに二階幹事長「何を言ってるんだ!」

 講演終了後、車に乗り込もうとする二階幹事長を記者は直撃した。

――二階先生。土地改良予算を増やした見返りとして、土地改良事業関連団体に選挙応援を依頼したのですか。

二階幹事長:そんなことはない。もっとレベルの高いことです。利益誘導をしたとかしないとかということを言いたいのだろう。

――利益誘導ではないのですか? 予算の見返りとして。

二階幹事長:ないよ!(怒りの表情を浮かべながら)何を言っているんだ!(SPが「急いでいるので」と間に入り、再質問をさえぎる)

“政界の寝業師”とも呼ばれる二階幹事長は、新潟市や長岡市での時局講演会で、泉田知事との面談も予告していた。

「現職の(泉田)知事、明日(13日)、私のところに来てくれるそうですから東京でお目にかかって、『土地改良で大変お世話になりました』と皆様を代表してお礼を申し上げると同時に、『新しい森県政にも知事の経験者としてご指導、または、ご協力をお願いしたい』ということを私は申し上げておきたい。みんなで支えあって助け合って、新潟県を発展させることを考えようではありませんか」

 二階幹事長は「泉田知事とも太いパイプがあると強調しながら森県政への協力要請も予告することで「(県民からの支持率が高い)泉田県政を引き継ぐのは森候補」という印象を与えようとしたのだ。

◆二階幹事長「(原発については)二重三重の安全を考えて対応したい」