4年後の2020年に行われる東京五輪に向けて、各ジャンルのスポーツ界で選手の強化が進んでいる。特に目立つのはやはり、若手選手が台頭している卓球界だろうか。しかしその一方で、大会の運営を巡っては問題や課題が山積の状況である。これからも、本番を迎えるまでに様々な問題に直面することだろう。

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 4年後の2020年に行われる東京五輪に向けて、各ジャンルのスポーツ界で選手の強化が進んでいる。特に目立つのはやはり、若手選手が台頭している卓球界だろうか。しかしその一方で、大会の運営を巡っては問題や課題が山積の状況である。これからも、本番を迎えるまでに様々な問題に直面することだろう。

 中国メディア・今日頭条は14日「東京五輪はリオ五輪よりもひどいことになるかもしれない」とする記事を掲載した。

 記事は、今年8-9月に行われたリオ五輪およびパラリンピックにおいて「各国代表団からの文句が止まることはなかった」と紹介。その不満は「よりよい五輪、より純粋な五輪を期待してのものだ」とする一方で、「しかし、現在の状況を見ると、東京五輪はおそらくみんなを失望させることになる」と主張している。

 その要素として、リオ五輪前にも問題になった、財政難による会場建設の遅れが、東京でも起こりうる状況であることを挙げた。当初7340億円前後だった経費が、今では2兆円あまりにまで膨らむという見積もりの甘さに加え、日本国内の経済状況が好転しないことから、国内から五輪開催反対の声も出始めていると伝えた。

 また、五輪組織委員会と東京都、そして日本政府がしばしば対立引き起こしていると説明。「五輪はもはや互いの政治勢力を牽制する道具になってしまっており、純粋に競技スポーツを発展させるというだけの簡単なイベントではなくなってしまっている」とした。そして、それぞれの勢力が協調できなければ、これからの準備や計画を継続することは難しいと論じている。

 記事はさらに、近頃の違法薬物問題や審判の問題なども相まって、「五輪はもはや純粋なスポーツの軌道からは逸脱し、各種の政治ツールとなっているのだ」とした。

 五輪にしろ万博にしろ、世界的なトップレベルのイベントは、当然ながら世界から注目を浴びる。入念に準備をして華麗な成功を収めれば、大いに国威が発揚されるのだ。イベントが大きくなればなるほど、政治的な要素やさまざまな利害関係が絡んでくるのは避けられない。日本人として、自国開催の東京五輪が成功裏に終わること、日本人選手が大活躍してくれることを願ってやまないが、今の五輪がスポーツイベントのあり方として適切なものなのかについては、そろそろ考えるべき時期にやってきているのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C) katacarix/123RF.COM)