「HoloLens」は、危険な場所で働く人を助けることになる

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エレヴェーター事業大手のティッセンクルップが、エレヴェーターのメインテナンスや修理のために、マイクロソフトのヘッドマウント型デヴァイス「Hololens」を採用することを発表した。拡張現実(AR)と、Skypeによる遠隔ヴィデオアシストによって、スタッフの作業効率と精度の向上が期待されている。

「HoloLens」(ホロレンズ)は高層ビルを「安全にする」。これは、マイクロソフトとエレヴェーター事業大手・ティッセンクルップとのコラボレーションの結果、高層ビルのメインテナンスが変わる、という話だ。ティッセンクルップは、世界中から選ばれた建物のいくつかでエレヴェーターのメインテナンスにこの拡張現実(AR)用ヘッドセットを使い始めた。その発表と最初のデモがニューヨークのワン・ワールド・トレードセンターにて行われた。

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メインテナンスススタッフは、HoloLensを使うことによってどこからでも(オペレーションセンターから遠く離れていても)、エレヴェーターの3次元インタラクティヴモデルを再生することができる。彼らはいつでも、実際に目の前にあるかのように構成要素をすべて調べたり、実際に作業を行う前に修理プロセスを復習したりすることができるのだ。

現場に着くと、HoloLensが故障・作業に関連する最新の情報を表示する。どの場所に作業が必要かを指示し、スタッフが常に確証をもって作業できるようチュートリアル動画や電子マニュアルも出してくれる。わざわざパソコンを開いて調べ物をしたり、確認のために本部に電話して時間を無駄にすることはない。

本部に連絡したい場合、通信を担うのは「Skype」だ。HoloLensには同じくマイクロソフトのアプリであるSkypeが搭載されており、メインテナンススタッフは音声でアプリを起動し修理センターと連絡をとれる。修理センターはその場で起きていることについて、動画でフィードバックを受け取り、不測の事態が発生したときにはアドヴァイスを送る。

また、HoloLensは「Cloud MAX」と呼ばれるプラットフォームを通じてエレヴェーター自体から情報を受け取る。ティッセンクルップは2017年末までに同社の18万のエレヴェーターをこのクラウドに接続する予定だ。重要なパラメーターの最新情報はすべてクラウドに保存され、ヘッドセットからだけではなくオペレーターたちもその情報を利用できるようになる。

これには二重の目的がある。ひとつは、エレヴェーターのメインテナンス・修理を行う者がすぐに何を調べに行けばよいかがわかるようにするということ。それも利用者が故障に気がついてオペレーションセンターに知らせるよりも早くだ。そしてもうひとつは、すべてのエレヴェーターからやってくるデータを関連づけ、その不具合の履歴を比較することにより、故障が起こる前にその可能性を予見することだ。

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