写真:AFLO

 

問題
                               
 取引先の接待を終えたA社の部長・課長・平社員の3人は、相乗りタクシーで帰宅することにしました。A社では数年前にタクシー券が廃止されたため、3人は「タクシー料金は相乗りで乗ったぶんだけをきっちり割り勘にしよう」と決めました。部長・課長・平社員の自宅は方角は同じですが、距離は異なります。

 

 タクシーのメーターが3000円のとき、部長が平社員に1000円預けて下車し、メーターが4000円のとき、課長が平社員に2000円預けて下車しました。平社員が自宅に到着したときメーターは6000円だったので、彼は上司2人から預かった3000円に自分の3000円を加えて6000円支払いました。

 

 料金は距離に比例すると考えるとき、3人の割り勘の計算は、これで正しかったのでしょうか?

(↓解答はずっと下にあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答 正しくない

 

 1000円払った部長は、課長、平社員と一緒に3人で乗った3000円の区間の3分の1を支払っているので、正しい割り勘になっています。

 

 課長は、4000円の区間で下車しましたが、そのうち3000円ぶんの区間は3人の相乗りで、残りの1000円ぶんの区間は課長と平社員の2人による相乗りです。したがって、後者の1000円区間の負担は500円であり、500円多く払いすぎたことになります。

 

 ところで、「相乗りの人数で均等に割り勘にする」と決めた以上は、こんな計算になってしまうのですが、ふつうは見た目の割り勘にすることが少なくありません。もしも課長が平社員に正しい割り勘になる1500円を差し出すと、平社員に少ないと思われるかもしれません。

 

「応分の負担」を正しく適用する場合、最後の1人は自分の乗ったぶんを全額支払わなければならず、それがいささか割り勘のイメージとズレてしまうわけです。

 

 実際、この計算では、3人の支払いは「乗った距離」には比例していません。平社員の「乗った距離」を6とすると、部長は3、課長は4に相当するので、6000円を3:4:6で比例配分する方法も考えられます。

 

 そういう計算では、部長=6000×3/13、課長=6000x4/13、平社員=6000×6/13となり、四捨五入すると、部長は1385円、課長は1846円、平社員は2769円ということになります。割り勘として納得しやすいのはどちらか、という問題になってしまいます。

 

 いずれにせよ、最初に降りた部長はともかく、直属の上司である課長は、部下の手前もあるので、いささか多目に払ったほうがよさそうです。