三年に一度だけやってくる1964年から続くアートの祭典、いよいよ開幕です。

10月14日(金)から3日間の日程で開催される、アート見本市「東美特別展」。13日はその開幕に先立って、プレス向けのプレビューが催され、まぐまぐニュース編集部もさっそく参加してきました。

話題の絵画から超高額作品まで…注目作品を一気見!

所蔵:東京美術倶楽部

正面玄関から入ってすぐのところで出迎えてくれたのは、片岡球子の絵画『めでたき富士』。これってどこかで見覚えが……と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの作品、映画『シン・ゴジラ』の劇中、首相官邸のシーンで登場した、あの絵なんです。

もともと東京美術倶楽部の所蔵作品である『めでたき富士』ですが、今回『シン・ゴジラ』の大ヒットを受け、「東美特別展」での特別展示が決まったとのこと。劇中でもかなりの存在感を放っていた絵でしたが、実物はさらに圧倒されますよ!

そんな『めでたき富士』を横目に見ながら、先へと進んでいくと、1階の展示ブースが。ここには、ゲーム『刀剣乱舞』の影響で最近女性のファンがすごく増えたという、刀剣を扱う美術商のブースがちらほらと……。

なかでも目立っていたのが、「日本刀剣(ブース7)」が出品している、かの奥州白川藩主松平定信が愛用したと伝わる『銀沃懸地塗玉装小さ刀』。松平定信といえば、江戸時代の三大改革のひとつ・寛政の改革を行った人物で、厳しい倹約令を敷いたことでも知られますが、この作品は質素・倹約どこへやらな豪華絢爛ぶりで、まさに一見の価値ありです。

会場である東京美術倶楽部の4フロアに渡って、ブースが展開される「東美特別展」。2階に上がると、靴を脱いで畳の上で鑑賞する和室スペースが広がっており、こちらには茶道具や掛け軸などの名品が多く並んでいます。

和室スペースのエントランスには、各務珠実さんによる優美ないけばなの展示が。各務さんの作品はこちらのほか、同じく2階の床の間や3階の階段前にも飾られており、アート作品で溢れる会場にさらなる彩りを加えています。

また2階の窓際には、会場巡りに疲れた身体を癒す休憩スペースも。……写真では暗くてほとんど見えてませんが、実は窓の外には、都会のど真ん中にあるとは思えないほど立派な日本庭園が広がっています。ちなみに、この休憩スペースのそばにある茶室では、茶道界の各流派を代表する顔ぶれが席主を務める茶席が、連日行なわれるそうですよ。

さらに上の3階、4階へと進んでいくと、日本画・洋画といった絵画から、陶磁器、彫刻、仏教美術などなど、様々なジャンルの美術品を扱うブースがズラリ。ここまで多種多様なアート作品を、一気に見ることができる機会というのも、なかなかないですよね。

そんな数ある出品物のなかでも、今回もっとも高価な作品ではないかと噂されているのが、「繭山龍泉堂(ブース19)」にある『五彩龍文尊式瓶』。こちらは中国の古美術なんですが、そのお値段は、、、プロ野球の年俸くらいにもなるとのこと。いやはや、とんでもない世界です。

“おさわり”は本当にできるのか、試してみた!

さて、そんな「東美特別展」の他にはあまりない特徴といえば、出品作品の多くが直接手に取って鑑賞でき、気に入った作品があれば購入できるというところ。

実際に買えるかを試すのはひとまず置いとき、まずは本当に作品に触れることができるかどうか……ということで、お邪魔したのが「しぶや黒田陶苑(ブース31)」のブース。

今回の「東美特別展」では「昭和名碗鑑」と銘打ち、現代陶芸の礎を築いた巨匠たちの名碗を多く展示しています。

「あのぉ、直接作品に触ってみても……ハァハァ」と、まるで不審者のように迫る編集部に対し、「もちろん、構いませんよ」と快く応じてくださったのは、しぶや黒田陶苑の黒田裕治さん。

差し出してくださったのは、川喜田半泥子の『志乃』という作品。ちなみに作者の川喜田半泥子(かわきた はんでいし)は、明治から昭和の時代を生きた人物で、銀行の頭取を務めるいっぽうで文化事業の支援や作陶活動に打ち込み、「東の魯山人、西の半泥子」とも称されているすごい方なんだそうです。

お値段のほうも、当然ながらウン百万円するとのことで、触らせて欲しいと頼んだのにも関わらず、思わず躊躇してしまう編集部員。しかし、意を決して……。

はぁあああああああああんんッッッッッッ!!!(恍惚)

……というわけで、小心者の編集部員は“ツンツン”で果ててしまいましたが、黒田さん曰く、作品は積極的に手に取っていただいて結構だとのこと。

とくに茶碗に関しては、裏返してみないとわからない高台(こうだい)と呼ばれる器の足の部分や、手に持った際の重量感やしっくり来る感触なども、鑑賞ポイントなんだそうですよ。(ただ実際に手にする際には、事前に店の方に声をひと言かけて、決して手荒に扱わないようにしてくださいね)

このように、超一流のアート作品を間近で見ることができるのはもちろん、あまよくばおさわりもできてしまうという「東美特別展」。三年に一度だけの貴重な体験を、あなたもこの週末に味わってみてはいかがでしょうか。

 

「第20回 東美特別展」開催概要

●日程:

平成28年10月14日(金) 10:00〜19:00

      15日(土) 10:00〜19:00

      16日(日) 10:00〜17:00

●会場:東京美術倶楽部 東美ミュージアム

●主催:東京美術商協同組合

●企画協力:一般社団法人 アート東京

●入場料:一般 1,500円(前売券 1,000円)

     中・高・大学生 1,300円(前売券 800円)

     ※価格はいずれも税込

●出展者:東京美術商協同組合員 65店

出典元:まぐまぐニュース!