長かった猛暑の季節も終わり、気持ちの良い季節になりました。アウトドアへのお出かけもしやすくなり、楽しいイベントも控えている秋。
一方で、そんな季節だからこそのリスクもあります。身の回りにある秋の注意点を順番に見ていきましょう。

食欲の秋、フードの量に気をつけて

与えすぎはもちろんいけません

秋になって気温が下がると犬の体に必要なエネルギー量が増え、それに合わせて食欲も高まります。夏の猛暑で食欲の落ちていた犬ではその傾向がさらに強くなります。
これは自然のサイクルですから、犬の体調に合わせてある程度のフードの増量は必要です。けれど犬の要求のままにフードやオヤツを与えすぎると当然のことながら、肥満やそこからくる病気にかかってしまうといった結果になってしまいます。

せっかくの良い季節ですから、しっかり運動もして体重管理をしていきましょう。

与える量が少なすぎても危険

肥満を気にするあまりに、与えるフードが犬が本当に必要としている量を下回っていたら、犬は四六時中空腹との戦いを強いられることになります。
そうなると増えてしまうのが、拾い食い、盗み食い、誤飲の危険性。犬が食べてはいけないものだったり、ひどい場合には食べ物の匂いのついたビニール袋、香料のついたおもちゃなど食べ物でないものを食べてしまうこともあります。
手術が必要になったり、命に関わる事態になっては大変です。

愛犬の体調や体重、運動量や体型などをきちんと観察して、適切な量のフードを与えることは飼い主のするべき大切なリスク管理です。

秋になってもノミ・ダニ・蚊に注意

涼しくなったら虫もいなくなるためノミやダニ、フィラリア対策は必要ないと思っている人も多いですが、秋になっても対策は必要です。むしろ真夏よりも屋外で過ごすことが増える秋こそ十分な注意が必要です。
犬の体をしっかりチェックして、必要に応じて薬剤や手作りスプレーを使ってノミ・ダニを寄せ付けないようにしましょう。

蚊も近年の温暖化のせいか、活動する期間が長くなっています。かかりつけの獣医さんとしっかり相談しながら、フィラリア対策を怠りなく!

イベントの増える季節の注意ポイント

デコレーションに注意

秋から冬にかけてはハロウィーンやクリスマス、お正月とお家の中を飾りつけるイベントも多くなります。
手作りの得意な方は様々な材料やツールがお部屋を占領することもあるかもしれません。
これらのものは犬にとってはオモチャのように見えたり、珍しい匂いがして口に入れたり舐めたりする危険も高いもの。
くれぐれも犬の手が届かないようにしっかりと管理しましょう。

コスチュームに注意

ハロウィーンの仮装、クリスマスのサンタやトナカイの衣装、お正月の晴れ着、愛犬に可愛いコスチュームを着せるのもイベントの季節の楽しみのひとつ。

でも忘れないでください。これらのコスチュームは犬のためではなくて人間のためにあるものです。犬にとっては心地よくないことも多いですし、わずらわしさや珍しさから噛んで千切ってしまったりすることもあります。
誤飲につながる危険もあるので、コスチュームを着せたら目を離さずに、愛犬が嫌がるそぶりを見せたら諦めるのが愛情です。

イベントへのお出かけでは脱走・迷子に気をつけて

犬友が集まってのパーティーやピクニック、さまざまな催しに愛犬と出かける機会が増えるのもこの季節。
普段とは違う雰囲気やメンバーに興奮したり、飼い主さんも注意が逸れてしまったりして脱走や迷子のリスクも高くなりがちです。

まずは逃げ出させないことが第一ですが、万が一に備えてネームタグや迷子札は常に装着しておきましょう。
迷子になってしまった時の愛護センターや警察などの連絡先も普段から確認しておきます。捜索ポスターや捜索サイトを利用する時のための鮮明な写真も常に準備(カットで雰囲気の変わる犬は複数の写真を)。

備えあれば憂いなし、です。

秋の味覚をあげる時には気をつけて

秋の味覚は人にも犬にも嬉しいものです。でも初めての食べ物を与える時には常に安全を確認してから。

特にぶどうは犬の肝臓や腎臓の機能に悪影響を与える可能性が高いので避けたい食べ物です。
梨や柿、りんごは皮をむいて少量から。これらの果物はビタミン補給にも良い食べ物ですが、初めて大量に食べるとお腹を下してしまう場合もあります。
りんごや梨の種には有毒物質が含まれ、柿の種は誤飲すると消化器官に詰まる恐れもありますので、種にはくれぐれもご注意を。

栗やサツマイモも犬が食べても大丈夫な秋の味覚ですが、栗はそのまま飲み込まないように、犬が届かないところに置きましょう。これらもやはり、初めての時には少量からが大原則です。

野生の生き物に注意

危険な生き物

クマやイノシシは言うまでもありませんが、小さい生き物にも危険なものがいます。

代表的なものはマムシなどの毒ヘビ。冬眠前のヘビは攻撃的になっています。犬が草むらなどに顔を突っ込んで鼻先などを咬まれる事故は多く起こっています。ヘビが生息するエリアはできるだけ避けて、万が一咬まれた場合の救急センターなども日頃からチェックしておきましょう。

また秋はスズメバチの繁殖シーズンです。巣のそばを通っただけで攻撃されることもあるので、もしもスズメバチを見かけたら決して刺激せず即座に立ち去りましょう。

植物も危険

秋の危険な植物の代表といえば毒キノコです。見た目が派手でいかにも毒々しいものだけでなく食用のキノコにそっくりなものもあるので、知識のない人が野生のキノコを食べるのは絶対NG。犬がうっかり食べてしまって命を落とす例もあります。
種類によって症状が出るのに数日の潜伏期間があるものもあるので、犬が得体の知れないキノコを食べてしまったら必ず病院へ。

またイネ科の雑草のチカラシバなどの穂が枯れて硬くなるこの季節には、穂から外れた種子が犬の指の間やお腹に刺さって炎症を起こすこともあります。
耳や目に入ってしまうと手術が必要になる場合もあるので、草むらを歩いた後などは尖った種子がついていないか念入りにチェックしましょう。

まとめ

さまざまな注意事項を挙げて心配にさせてしまったかもしれませんが、こういうリスクがあると頭に置いておくだけで心構えも変わりますし、しっかり準備しておけば万が一の時にも落ち着いて対処ができます。
大切な愛犬を脅かすかもしれないリスクを回避しながら、秋の恵みを存分に楽しんでくださいね。