12日、東京で発生した大規模停電に乗じて、ネット上で悪質なデマが流され、物議を醸している。写真は停電した都内のビル。

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2016年10月12日、東京で発生した大規模停電に乗じて、ネット上で悪質なデマが流され、物議を醸している。

12日午後に発生した停電は59万戸に影響が及ぶ大規模なもので、復旧におよそ20分を要した。これにより、商店や電車の運行などに一部支障が出るなどした。一方で、この停電に乗じた悪質なデマが流されたようだ。

アカウント名「きなこごはん」のユーザーがツイッターで「新宿のBURB○RRYにいるんだけど、停電発生→中国人がバック掴んで逃走→自動ドア開かず、全力で衝突→気絶して警備員取り押さえ→客の悲鳴って感じになってる」(原文ママ)とつぶやいた。

このツイートは急速に拡散され、ツイッターの検索窓に「中国人」と入力すると、予測変換に「中国人がバックをつかんで逃走」と表示されるようになった。ほかのユーザーからは中国人に対する辛辣(しんらつ)な批判が相次いだ。

ところが、その後「新宿にはBurberryが4店舗あるが、すべて手動で開閉する扉で、自動ドアがある店舗はない」との指摘がほかのネットユーザーから寄せられた。また、日本メディアによると、昨年までBurberryとライセンス契約をしていた三陽商会が出店している百貨店にも自動ドアはなく、同社の担当者もそのような出来事はなかったと回答したという。

これを受け、問題のツイートをしたユーザーは「うーむ、大炎上してしまった」「警察に通報されるし、ネットオジサンが大学に電話突撃してるし、激アツな展開になってきたな」などとツイートした。

この騒動について、日本のネットユーザーからは「悪ふざけの範疇(はんちゅう)を超えている」「緊急時に差別的なデマを流布させるのはヘイトクライムにつながる。即刻やめるべき」「日本に滞在する全ての中国人を危険にさらした。退学食らっても人生投げずに頑張ってほしい」など、批判的な声が多く上がった。

一方で、中国のネットユーザーからは、「中国人が外国人に良くない印象を与えていることは確かにある」「どこにでもいろいろな人がいるものだ。デマだとわかったんだからそれでいいじゃないか」「日本のネットユーザーも(問題のツイートを)批判しているのを見て安心した」といったコメントが寄せられた。

日本では最近、「わさびテロ」や車掌の不適切なアナウンスなど、差別と取られかねない事例が頻発している。中国のネットユーザーが述べているように、中国人が自ら印象を悪くしているという側面もあるだろうが、今回のケースのように根拠のないデマでいたずらに人々の差別感情を煽ることはあってはならない。(翻訳・編集/北田)