写真提供:マイナビニュース

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前回の新宿区・万年湯に続き、今回は荒川区の「梅の湯」が2016年9月にリニューアル。廃業の便りが絶えない銭湯業界で、うれしいニュースが続いている。

○併設された焼き鳥屋ももうすぐ誕生

梅の湯はJR山手線「田端」駅から歩いて15分ほど。都電荒川線「小台」駅とのちょうど中間地点に位置しており、小台銀座という商店街内に店を構えている。チェーン店はほとんどなく、昔から続いているであろう個人商店が住宅とバランスよくミックスしていて、散歩するのも面白いストリートだ。

梅の湯はリニューアルしてガラリと変わった。看板と暖簾には屋号の"梅"をモチーフにしたモダンなロゴがプリントされている。玄関脇にはコインランドリー、そして同じく梅の湯が経営する焼き鳥屋さんも併設。リニューアルオープン時こちらはまだ営業開始していなかったが、聞けば近日オープンとのこと。湯上がりの楽しみがまたひとつ増える。暖簾をくぐると、右手側に下足箱。鍵は小さく、透明のプレートがついていた。

○男湯は「梅男」、女湯は「梅女」

エレベーターか階段で2階に上がると、そこがフロントロビーになっている。支払いは券売機で。ロビーには自販機、ドリンク・アイスケース、腰掛け、大型テレビ、旧式マッサージチェア2台などが設置されており、高い天井の広々とした空間である。

荒川区の梅の湯といえば、脱衣所の天井全面に「江戸いろはカルタ」が描かれているのが特徴のひとつだった。現在は取り外されて、一部のみこちらのロビーに飾られている。脱衣所の入り口の暖簾も、男湯は「梅男」、女湯には「梅女」とデザインされていてオシャレだ。

脱衣所は少し小さくなった。ロッカーは中央と背側にあり、境目側には洗面台、YAMATO製のはかりがある。ロビーのマッサージチェアもそうだが、なんでも新しくしてしまうのではなく、こうして古くても使えるものを残しているのはうれしい。ほか、ぶら下がり健康器やフィットネス器具(ワンダーコア)も置かれていた。平日16時頃の訪問、相客は5〜6人だった。

○四角く抜かれた窓から空を眺める

浴室は奥に細長く、伝統的な東京銭湯スタイルだった以前と比べてガラリと様変わり。桶とイスは全てカランにセット済み。山なりに傾斜のついた白い天井にはいくつも窓があって、開放感は抜群だ。

湯は全体的にぬるめで入りやすい。ジェットバス、薬湯、サウナ……そして高濃度水素水風呂なる珍しいお湯もある。効能もいろいろと書かれており、長湯向けのぬる湯になっている。さらに奥には露天風呂まで。四角く抜かれた窓からは空が見えて、晴れた日は特に最高だ。

生まれ変わった梅の湯は華美な装飾などはないが、シンプルで明るく、老若男女がゆったり楽しめる現代風の銭湯になった。ぜひ足を運んで、実際に楽しんでみてほしい。

※記事中の情報は2016年10月時点のもの。イメージ図は筆者の調査に基づくもので正確なものではございません

○筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。

(高山洋介)