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こんにちは、鍼灸師の片山愛子です。今回は「こむら返り」対策としてセルフケアしていただきたいツボをご紹介します。

「スポーツ中」「立ち仕事中」「寝ているとき」「体勢を変えようと動いたとき」などに突然、筋肉が勝手に緊張してしまい、身動きがとれないほどの痛みに襲われる──。こういった経験をした人はいませんでしょうか。

これは、痛みを伴いながら筋肉が攣縮(れんしゅく)するという「筋肉のつり」と言われるものです。ふくらはぎ(こむら)に起こる場合が多く、まるで筋肉がひっくり返ったような感覚になることから「こむら返り」と呼ばれるようになったと言われています。

○主な原因は運動・水分・ミネラルの不足

こむら返りの主な原因としては「運動不足」「激しい運動」「長時間の歩行」「筋肉量の減少」「水泳や水遊びで足を冷やした」「日常的な足の冷え」「足の血液循環不良」「妊娠中のむくみや冷え」「脱水症状」「カルシウムやマグネシウムなどのミネラル不足」「糖尿病、神経性の疾患、動脈硬化などの疾患」などが挙げられます。

もしこむら返りが起こってしまったときは、収縮した筋肉を伸ばすように、下に紹介するツボを刺激しましょう。激痛で動けない場合は、まずは伸ばすことを優先してください。

ふくらはぎの場合……膝を伸ばして足首をそらすようにします。タオルを足先にかけて引っ張るのもよいですし、壁に足の裏を押し付けるだけでも楽になります。

すねの場合……ふくらはぎのケースとは逆に、足首を伸ばすようにするか、あぐらをかく体勢にします。その際、一緒に足の指や外側の筋肉がつってしまうこともありますので、そのときは足の指や外側の筋肉も伸ばしてあげましょう。

非常に強い痛みが起こると、翌日まで筋肉痛のようなだるさを引きずってしまうこともあります。こむら返り中はもちろんですが、治まった後、予防策としてツボを刺激し筋肉を軽くマッサージすることをお勧めします。また、慢性的にこむら返りを起こしてしまう方は、基礎疾患のチェックが必要となることもありますので医療機関にご相談を。

○ちょっとした日常習慣で予防できる

日常的な予防としては、硬くなった筋肉を伸ばしておくなど、アキレス腱やふくらはぎのストレッチを取り入れるとよいでしょう。寝る前に足首を回すだけでも効果があります。

また、温めて血流をアップさせることも効果的です。ぬるめのお風呂にゆっくりつかりながらツボ刺激をしたり、湯たんぽやお灸などを使ってみたりしてはいかがでしょうか。汗をかいた後には、水分やミネラル補給も忘れずに。

秋を元気に過ごすためにも、ふくらはぎや足首を冷やさないようにしてお過ごしください。

○セルフケアしたいツボ

ツボの刺激効果を得るポイントは、強く押しすぎないこと。心地よい刺激を感じることで、効果が増幅されます。

足三里(あしさんり)

胃腸と免疫の万能養生ツボと考えられています。

■場所: すね上部、膝のお皿のすぐ下にあるくぼみから指の幅4本分下で、すねの外側にある筋肉の上。

陽陵泉(ようりょうせん)

下肢痛、膝痛、腰痛、筋肉の痛みやけいれん、片頭痛に効果があるとされています。

■場所: すね外側、膝のやや下にある腓骨(ひこつ)頭という骨の出っ張りの下で少し前にあるくぼみ。外くるぶしから膝の方向になであげると骨が触れます。

承筋(しょうきん)

腰背部痛、腓腹筋のけいれん(こむら返り)、坐骨(ざこつ)神経痛、足のむくみに使用されることが多いツボです。

■場所: 下腿、膝を曲げたときにできる膝後ろの線の中心から足首に向かう途中で、ふくらはぎ(腓腹筋)の最も太い所の真ん中。

承山(しょうざん)

腰背部痛、腓腹筋のけいれん(こむら返り)、坐骨神経痛、足のむくみに使用されることが多いツボです。

■場所: 下腿、ふくらはぎ(腓腹筋)とアキレス腱の移行部、アキレス腱から膝の後ろに指をなで上げたときに止まるところ。

○記事監修: 片山愛子(かたやま あいこ)

鍼灸師。人間総合科学大学鍼灸医療専門学校東洋医療鍼灸学科(旧早稲田医療)卒業。同校臨床実習施設にて卒後研修修了。医学博士町田雅秀先生に師事。メディコ八千代院長。あおぞら鍼灸治療室勤務。メディコ新宿勤務。在学中より現在まで東京医科大学にて年数回の解剖実習、中国での中医学研修、薬膳研修修了。予防医学・介護予防運動・美容健康などについて研修。疾病治療と予防医学を東西医学の両面からアプローチした治療を実践。

(片山愛子)