パキスタンで18歳妹を殺した兄が名誉殺人を主張(出典:http://www.independent.co.uk)

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年少者の結婚に何かと意見し、不都合な相手と婚約などしようものなら理不尽にもその2人の殺害を図る。それでも「家の名誉を汚した方が悪い」と親族が“名誉殺人”を主張するのがインドやパキスタンである。またしても忌まわしい殺人事件の話題がパキスタンから飛び込んできた。

パキスタン北部のラホールで、このほど18歳のタスリーム・ラジフさんという女性がある男性との結婚を反対する親族に殺される事件が起きた。逮捕されたのは兄のムビーン・ラジフ。タスリームさんの交際相手について結婚を機にキリスト教からイスラム教に改宗すると聞き、「生まれながらのムスリム以外は受け入れられない」と妹の頭を拳銃で撃って殺害した。

ムビーンは取り調べやメディアとのインタビューで「あの男との結婚を考え直すよう必死に説得したが妹は聞く耳を持たなかった。キリスト教徒の男との結婚は周囲にバカにされるなど非常に屈辱的なこと。友人や同僚からも『殺すべきだ』と言われて他に方法がなかった。私はムスリムとして家族の尊厳を守るために妹を殺した。これは名誉殺人。私だって妹を愛しており、私自身が死のうと思ったことすらある」などと話したという。

パキスタンではイスラム教徒が圧倒的割合を占めるが、キリスト教徒も人口の1〜2%ほど存在する。この事件を機に「身の危険を感じる」としてタスリームさんと交際していた男性はどこかへ逃亡。町ではキリスト教徒に対する印象が一気に悪くなり、嫌がらせ行為などが起きているという。愛する妹の命を自らの手で奪ったムビーン。今やパキスタン警察も認めていない“名誉殺人”を主張したところで、この事件で得をした者など一人もいないことに気づいているのだろうか。

出典:http://www.independent.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)