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●10月にある「目の愛護デー」と「世界視力デー」とは
日本アルコンとノバルティス ファーマは10月11〜12日、「目の愛護デー」と「世界視力デー」にちなんだイベント「〜『見える』を知る・守る〜」を東京都・虎ノ門ヒルズの「虎ノ門ヒルズカフェ」にて開催した。期間中は同所にて「目に良い」とされる食材を用いた「アイケアランチ」を提供するなどして、「目の重要性」を訴えた同イベントの詳細をレポートする。

10月は乳がん月間としてよく知られているが、目にまつわる特別な日が続く時期でもある。10月10日は「目の愛護デー」に制定されており、毎年10月の第2木曜日は「世界視力デー」として世界各国で失明や視覚障害に対する認知活動が実施されている。

日本アルコンは2015年より、この「世界視力デー」などにちなみ今回のようなイベントを開催。「去年は老眼を中心に訴求していましたが、加齢とともになる目の病気は老眼だけではなく多々ありますので、今年はノバルティス ファーマさんと一緒にやることでもっとより知っていただきたい」(日本アルコン 広報部・杉本美麗マネージャー)との思いから、白内障や緑内障、加齢黄斑変性などの疾病もさまざまな形で紹介したという。

○加齢が関わる主要な目の疾患

まずは、加齢に伴う主な目の疾患にはどのような種類があるのかを知っておこう。

緑内障

緑内障は目の神経が傷つくことで視野が徐々に狭くなる病気。40歳以上の20人に1人がかかる病気とされており、放置すれば失明に至る。早期発見が失明を防ぐためのポイントとなるため、40歳以降は定期的な検査をするとよい。

白内障

白内障は目の中でレンズの役割をする水晶体がにごる病気。加齢が主な原因であるため、年齢を重ねると誰にでも起こりうる疾病と言える。にごりの程度は個人差があるが、50代の約半数、60代の約6割、70代の約8〜9割、80歳以上の全員に白内障がみられるとされている。

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性は、年齢を重ねるとともに網膜の中心部である「黄斑」に障害が生じ、目が見えにくくなる病気。50代以上の約60人に1人の割合で疾患がみられるとの学会報告もある。発症の要因としては加齢や酸化ストレス、喫煙、虚血、動脈硬化、高血圧などが挙げられる。

●「糖尿病網膜症の視界」で運転……アクセルが見えない!
これらの目の疾患は中高年が比較的なりやすいため、その不便さを実体験している若年層は多くないだろう。そこで同イベントでは、こういった疾患を抱えた人が運転をする際の見え方を学べる「ドライブ体験コーナー」を設置。特殊な視覚障害体験ゴーグルを装着することで、実際にその疾患に陥った際の運転をドライブシミュレーターを通じて経験できた。

○派手に自転車を轢いてしまう

選べる特殊ゴーグルは緑内障と白内障、加齢黄斑変性、そして糖尿病の代表的な合併症である「糖尿病網膜症」の4つ。アラサーである筆者は、最も直近でなりうる可能性が高そうな糖尿病網膜症のゴーグルをセレクトしてシミュレーターを体験してみた。

装着すると、視界の中央に大きな斑点が見え、視界全体がかすみ前が全く見えない状況に陥った。アクセルを踏んで出発しようとするが、そもそもアクセルも見えない。スタッフの人の「もう少し前です」といった誘導があり、やっとスタートすることができた。

運転中はなんとなく道路を走っていることはわかったが、道がどのようにうねっているのかがわからないため、左折も右折もできない。ただまっすぐ進むしかできない。スタッフの人の「そこを左折してください」との声があっても、きちんと道なりに左折できているのかがわからないのだ。

障害物も直前になってやっと認識でき、気づいたときには既にぶつかっていた。シミュレーターの画面が切り替わり、雨が降ってきてワイパーが左右に揺れるのが辛うじてわかる程度の視界。そんなレベルの見え方では、道を横切ってきた自転車に接触事故を起こしてしまうのも仕方なかった。こうも見えないものなのか……。

○アプリで目の疾患を疑似体験

この特殊ゴーグルを用いなくても、目の疾患を疑似体験できる方法としてスマートフォンアプリ「ViaOpta Simulator」と「ViaOpta EyeLife」がある。前者は緑内障や白内障などの目の病気を持つ人にとって、普段の景色がどのように見えるかを確認できるもので、後者はVRビューワーを用いて「目の見えにくい生活」を体験できるものだ。

「ViaOpta Simulator」では、筆者がドライブ体験コーナーで経験した糖尿病網膜症と緑内障および白内障の3つの「視野」を見せてもらった。

糖尿病網膜症は全体にもやがかかったようで、中央に大きな斑点が浮かんでいるのがわかってもらえるだろう。緑内障は全体に視野が暗くなり、白内障は視野全体がにごり、中心部しかクリアに見えない感じだった。このアプリは症状の進行具合による見え方の違いも確認できるため、興味のある人はダウンロードしてみていはいかがだろうか。

●「アイケアランチ」に含まれる栄養素の秘密
このような恐ろしい目の疾病を予防するためには、日ごろからの生活習慣が肝要となる。中でも、食事が予防に占めるウエイトは大きいと言っていいだろう。そのため、イベント期間中の虎ノ門ヒルズカフェでは特別に「アイケアランチ」が提供された。

「目に良い」とされる栄養素である「ルテイン」「アントシアニン」「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」を含む食材を用いたデリスタイルのランチは、サラダと副菜とメインを複数種類からチョイスできた。筆者は「アボカドと蒸し鶏のさっぱりサラダ」「紫芋と豚肉の黒酢あん」「MIXビーンズとクコの実のトマトカレー」を選び、十穀米とともにいただいた。

ビタミンAが豊富なにんじんとビタミンEを含有するアボカドが入ったサラダは、シャキシャキとした食感がよく、後味もさっぱりとしていた。紫芋と豚肉の黒酢あんはアントシアニンやビタミンA,C,Eが効率よく摂(と)れ、ビーンズの甘みが溶け出していたカレーにはごろっとしたブロッコリーが入っており、ルテインをしっかりと摂取できた。

イベント期間限定のオリジナルメニューだけに、今後は同店で食べられる機会はないかもしれないが、「このランチを召し上がっていただくというよりも、『こういった食材を食べると目にいいですよ』ということを一般の方にも知っていただいて、普段の食事に取り入れてもらえれば」と杉本マネージャー。筆者も目に優しく、味も大満足なランチを堪能しつつ、目に良い成分やその成分を含有する食材をしっかりと学べた。

○2016年の「世界視力デー」から行動の改善を

パソコンやスマートフォンは、今や私たちの日常生活に欠かせない存在となっている。その分、目が酷使されるようになり、多くの人が眼精疲労や視力低下に陥っている。ほとんどの人たちにとって、目は「見えて当たり前」であるがゆえに、そのありがたみを理解できていないことも多い。それは筆者自身もそうだ。

毎年10月の第2木曜日に訪れる「世界視力デー」は、2016年でいえば今日10月13日にあたる。「就寝直前までスマートフォンをいじるのを止める」など、できる範囲からでもいいので、自身の「目の健康」に資する行動を今日から始めてみてはいかがだろうか。

(岡崎洋介)