25歳は“女の子”じゃない?資生堂のCMはなぜ炎上したか

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<みきーるの女子マインド学>

 15歳で“オバン”と言われます。

 このフレーズをご存知の方はおられましょうか?

 これは、昭和を席巻したロックバンド「横浜銀蝿」の弟分、「紅麗威甦」(グリース)の楽曲です(1983年)。

 横浜銀蝿と紅麗威甦の関係は、今でいう「EXILE」と「三代目 J Soul Brothers」みたいな感じですかね。

 それはさておき、「15歳でオバン」という、今聞いたら「何言ってんだよ」な文言を、昭和の女性たちは「わからんでもない……」くらいな心境で受け止めていたのです。それほどに、昭和の年齢イジメはヒドかった。

◆炎上した資生堂CMの“わかってねぇな”感

 今、資生堂インテグレートのCMに物言いがつき、放送が自粛されています。25歳を迎えた女性に友人が、「今日からあんたは女の子じゃない」「もうチヤホヤされないしほめてもくれない」などと言うシーンが、イカンだろうということです。

 よく見ると別に悪意はなく、「若さや可愛さだけで勝負できなくなるのだから、大人のキレイを目指そう」ということが言いたいのだとわかるのですが、何がそんなに一部の人を怒らせたのでしょう?

 私は、昭和、いやもっと前から女性たちのDNAに刻まれてきた“年齢イジメ”への怒りが、ここへ来て爆発してしまったからではないかと思います。しかも、同じ痛みがわかるはずの“同性の友人”に言わせたことが、「わかってねぇな」と苛立たせてしまったのかと。

 25過ぎたクリスマスケーキ、25歳はお肌の曲がり角
 27歳はお肌の行き止まり
 29歳はオールドミス
 30歳はお肌の土砂崩れ、30過ぎたら嫁き遅れ

 などなど、かつては“年齢+ディスり言葉”で女性を揶揄することが、当たり前のようにあったのです。

「25過ぎたクリスマスケーキなんだから、ゼータク言わずに見合いでもしたら?」とか。

 言い返したところで相手の思うツボなので、女性はムッとしながらもこらえるしかなかった。

◆カラを破るのは自分

 でも、時は平成の世。

 年齢とは、単に生まれてから今日までの時間を数値化しただけの記号です。それをタテに、自分の価値を人にどうこう言われる筋合いはないと、現代女性は気づいたのだろうと思います。

 だって、女性は自らの内に“可愛いの孵化(ふか)そうち”を持っています。

 殻を破るのは自分であり、誰かに突かれたり、無理に割られたりするものではないはず。心配しなくても、昨日までの服やメイクが急に似合わなくなり、「アレ?」と思う日は誰にでも訪れます。

 それこそが、新しい“可愛い”や“キレイ”が生まれ出ずる時で、自身で殻を破った女性は、健やかに前に踏み出せます。

 人に「もう25歳なんだから」などと、呪われてこじ開けられたタマゴと、自分らしい気づきと決心から孵ったタマゴ。どちらが強く美しく成長するかは、語るまでもないかと思います。

 大抵は25歳くらいで孵るけれど、それが20歳だったり、30歳だったりする場合もありましょう。

 でもそれが何? 早すぎる、遅すぎるといって鋳型に嵌めようとするのは乱暴です。

 自分が温めて心を砕くのは、自分のタマゴだけでいいのです。

 年齢で決めつけて、人のタマゴにちょっかい出さない強い心。それが、大切なように思います。

<TEXT/みきーる>
【みきーる】
ジャニヲタ・エバンジェリスト。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニヲタあるある』(アスペクト)『ひみつのジャニヲタ』(青春出版社)他。Twitterアカウント:@mikiru。公式ブログ『俯瞰! ジャニヲタ百景』