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連載コラム『まるみえ家計診断! プロが教える改善のコツ』では、家計簿アプリZaim利用者の中から、家計やお金のことで悩む相談者の実際の家計簿データをチェック! お金の専門家が相談者へ改善のコツをずばっとアドバイスします。

【今回の相談者】
ジス子さん(34)は東京に一人暮らし。毎月の月収は約17万円、年間の手取りボーナスは約90万円という会社員の女性です。趣味は音楽でライブ鑑賞も大好き、10月には半年前から計画していたバリへの旅行が控えている等、日々の暮らしで楽しみを見つけることが得意です。

現在の貯蓄は約300万円で、これまで比較的ゆとりのある暮らししてきたジス子さんですが、実は部署移動により残業が極端に減ったことで意外な弊害が……。

【相談したい内容】
『残業が減ったことはうれしいのですが、頼りにしていた残業代がゼロに。以前より約8万円近く手取りが減って、生活の見直しが必要になってしまいました』

○カテゴリごとの家計バランスは優秀! ただその内訳にも気配りを

ジス子さんは来年からはルームシェアのための引っ越しも検討しているとのことで、そのための費用や家賃設定を考えても、このタイミングでの家計改善の必要性を感じています。

では早速今回もZaimでの家計簿データをチェック! それぞれの支出をきちんと入力されているジス子さんの家計簿。全体的にとてもバランスの取れた支出内容に見受けられますが、改善すべき点は具体的にどこにあるでしょうか? 今回はファイナンシャルプランナーの尾上堅視先生にアドバイスを伺ってみました。

尾上先生「全体的に大きく問題になりそうなカテゴリはありません。お金の使いかたはとても優秀と見受けられます。一点注意したいのが、家賃の占める割合が約35%とかなり高い点です。ただこちらは恐らく、収入が下がったことが影響していると考えられますし、今後ルームシェアを検討されているとのことですので、25%程度まで下げられれば、固定費としてはかなり安心感が増すでしょう」

旅行や友人とのカフェ巡りも好きというジス子さんですから、ルームシェアを上手に使うことで、楽しく快適に家計改善ができそうですね! 一方、ご本人いわく気になっているのは食費で、『節約すべきはランチ代かも、と思うのですが職場ではお弁当を食べる環境がないのが悩み。毎日1,000円近くの外食代は頭が痛いところです』とのことです。

尾上先生「確かに食費のトータル金額としては全く問題ありませんが、内訳として昼食代が高くなっているのは気になるところです。恐らくランチ代を優先して、朝や夜の食費はかなり切り詰めているのでは? コストを変えずに朝昼晩の食費バランスを整えることも大切です。交際費も少し高めに触れがちですし、外食にかけるお金が全体として高くなりがちなのかもしれません。メリハリをつけて楽しむと良いでしょう」

第2回「32歳独身、家計管理の意識は高いが貯金のモチベーションが上がらない」でも、「低すぎる食費もリスク」と先生から警笛がありました。食費については支出金額だけに目を向けるのではなく、健康に直結するのでその内訳にもしっかり目を向ける必要があります。

例えば、ランチはできる限り友人や仕事関係の人と一緒に取るなどして、その場合の外食は、交際費として考えてみるのも一案です。食費は現状をキープしたまま、朝晩にバランスを整えつつ、交際費についても予算を意識して、回数やお店選びをすると効果が出やすいでしょう。

○本業以外で収入を増やすなら、下調べと継続性が重要!

ジス子さんはこの支出金額とは別に、外貨投資にチャレンジされているとのことです。このあたり何か注意すべき点やアドバイスはありますか?

尾上先生「外貨投資にもいろいろありますが、身近な商品としては外貨預金などがありますね。ただ、現状は金利が低いのが実情です。外貨建ての保険商品等もありますが、商品の仕組みをしっかりとチェックし理解することは必須です。また、購入時の為替の影響を大きく受けるのでタイミングは十分検討しましょう。その他に、投資信託も候補のひとつとして考えられるでしょう。投資信託の場合、外貨と言っても世界の株式や債券に分散投資が可能です。投資信託も外貨建て保険も、積み立てにすることで為替のタイミングも分散できますので、比較的失敗しにくくコツコツと資産形成するのに向いていると言えます。いずれにしても、保険料控除やNISAなど、税制面での優遇制度をしっかりと活用できるかどうかでも効果は大きく変わります」

なるほど、外貨投資ひとつとってもきちんと調べることで成果は変わりそうです。また、副業など収入減に対する具体的な対策にも興味があるとのことですが、何かアドバイスはありますか?

尾上先生「副業・お小遣い稼ぎの手段は、『趣味を生かした手作り商品などをネット販売する』『企業依頼のアンケートやレビューに答える』等、最近様々な手段が増えつつありますね。とはいえ、まずは会社が副業を禁止していないかを確認することは欠かせません。副業を誤解されないよう、ご自身の本業とあまり関わりのない内容を探してみましょう。また、すぐ簡単に稼げる方法等は基本的にありません。『すぐに稼げます!』というよう勧誘には十分気をつけてください」

残業が減ったことで、収入も減ってしまったジス子さん。逆に時間ができたということでもあるので、それを上手に使い、資産運用や更なる自己投資に力を入れることで、長期的な収入アップを目指せると良いですね。

Zaimご利用者の方の中では、通常のカテゴリではなく「投資」「浪費」「消費」と思い切った切り口で家計をチェックされる方も少なくありません。ご自身のランチや旅行なども、将来への「投資」につながるものであれば予算のかけ方も変わりそうです。是非アプリならではの家計チェックも試してみてくださいね。

○家計診断協力

尾上堅視
2005年に資産運用を身近なものにするためのサイト「かえるの気長な生活日記。」を立ち上げ。資産運用を長く続けていくための情報を個人投資家目線で発信、注目を集める。2010年12月より家計の総合相談センターにファイナンシャルプランナーとして勤務。生活者の目線で、お金と仲良くおつきあいする方法の伝え方に定評がある。
○執筆者

綿島琴美
家計プランナー、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。Android, iPhone, iPad や Webから利用できる日本最大級の家計簿サービス「Zaim」にてユーザーへの家計サポートを行う。レシート自動読取り機能や銀行とのデータ連携など、アプリを活用した家計の仕組みづくりを提案。初の監修本『Zaimのシンプル家計術』(ナチュラルライフ編集部編、税込み842円)が学研プラスより好評発売中。

(綿島琴美)