(写真提供=SPORTS KOREA)サムスン電子イ・ジェヨン副会長(左)

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アメリカ、台湾、そして本国である韓国でもサムスンの「Galaxy Note7」が発火したとの報道が流れ、サムスン電子は10月11日、同スマホの生産を中断すると発表した。

8月の発売からわずか2カ月で販売終了に追い込まれる異例の事態だ。

サムスンとヒュンダイが大失速

ほぼ時を同じくする9月26日、ヒュンダイ自動車では労組が全面ストライキを決行。

同労組の全面ストは2004年以来、12年ぶりのことで、これによって蔚山、全州、牙山工場の生産ラインがすべて停止した。

『聨合ニュース』などによると、ストライキによる生産支障規模は10万1400台、2兆2300億ウォン(約2230億円)に達するという。

サムスン電子とヒュンダイ自動車という韓国の二大財閥企業が失速しているわけだが、その影響は韓国経済全体にも及ぶという指摘がある。

それを証明するかのように、ユ・イルホ副総理兼企画財政部長官は10月11日、「サムスン電子のGalaxy Note7生産中断による影響はすぐにわからないが、被害はあるだろう」「政府が直接的に関与することはできないが、間接的に(今回の事態を解決するために)何をできるのかを探ってみる」と話した。

実際にサムスンとヒュンダイの失速が韓国経済に与えるダメージは、すでに数字としても表れてしまっている。

関税庁が10月11日に発表した10月1〜10日までの輸出入の現況をみると、輸出は94億6800万ドルで、前年同月対比は-18.2%。特に乗用車は-51.9%、無線通信機(携帯電話)は-31.2%で、輸出減少品目の1位、2位となっている。

だがそれも当然の結果かもしれない。

というのも、韓国銀行の「企業経営分析」によると、韓国財閥企業の利益額は、韓国の全企業の利益額の79%を占めている。さらに2011年の韓国財閥10社の売上高946兆1000億ウォン(約94兆6100億円)のうち、サムスン・グループの売上高が全体の28.6%、ヒュンダイ自動車グループの売上高が同16.5%だ。

つまり、単純計算で韓国の全企業の利益額の4割近くをサムスンとヒュンダイ自動車が叩き出していることになるからだ。

まさに韓国経済の今後を占う重大な事態が起きているわけだが、韓国ネット民たちの反応は冷ややかだ。

「2つの企業が揺れたら韓国経済が苦しくなる。これは正常か?」

「製品がひとつ不良だっただけで韓国経済が四面楚歌とは…本当に“サムスン共和国”だな」

「今後1年間、ヒュンダイ車を買うのはやめよう」

「サムスンは国内ではスマホを100万ウォン(約10万円)で売って、海外では高くても60万ウォン(約6万円)で売っていた。ヒュンダイ自動車も国内では欠陥を認めずリコールもしないが、海外では補償もサービスもしている。自国民に支持されないのだから、海外でも無視されるようになるだろう」

サムスンとヒュンダイという二大財閥企業の失速は今後、韓国経済全体にどのような影響をもたらすのか。“良い影響”でないことだけは間違いなさそうだ。

(参考記事:日本と韓国の大富豪は何が違う? 億万長者の成り立ちに見る韓国の経済格差

(文=S-KOREA編集部)