写真提供:マイナビニュース

写真拡大

独立行政法人情報処理推進機構・ソフトウェア高信頼化センター(以下、IPA/SEC)は10月12日、ソフトウェア開発の信頼性・生産性向上を図ることを目的にした「ソフトウェア開発データ白書2016-2017」を公開したと発表した。

同白書は、2004年から収集しているソフトウエア開発に関する4067件のプロジェクトデータを収集・分析したもの。今年度版からは、ソフトウェア開発の信頼性と生産性の向上に寄与する変動要因分析を追加し、どのような要因が信頼性と生産性に影響するかも分析した。

また、今年度から「金融・保険」「情報通信」「製造」の3業種に特化した「ソフトウェア開発データ白書2016-2017 業種編」も同時公開した。業種別にした理由について、同白書をまとめたIPA/SEC研究員の塚元郁児氏は、「これら3業種は、ソフトウェア業界にとって売り上げ上位業種であるだけでなく、業界特有のソフトウェア開発の傾向があると言われていた。実際に分析してみると、業種特有の開発プロセスの傾向が見られた」と説明する。

具体的には、金融・保険業はレビュー指摘件数が多く、バグ原因数が少ないことから、上流工程で品質を確保しているという。また情報通信業は、上流工程でのレビュー工数比率が高く、テストケース数が多い傾向がある。さらに製造業は、設計から製作までの上流工程に多くの工数をかける傾向が見られたとのことだ。

塚元氏は、「企業は自社の条件と近い同一業種のプロジェクトとの比較や違う業種のデータを参考にすることによって、いろいろな活用が考えられる。例えば、ベンダー企業の経営層は、自社の改善すべき重点項目や問題点を見出し、生産性、信頼性の向上に活用することができる。一方、ユーザー企業の経営者は、ソフトウェア開発レビューの工数や指摘密度の目安など、プロジェクトマネジメントの品質向上チェック項目の参考情報としての利用が可能だ」とコメントしている。