こども園に入れたい ――勤務実績があるのに求職中とみなされる現実

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こども園に入れたい。今空いている4歳児の枠を3歳児(うちの子)に分けて欲しい。

―― 認可保育園の熾烈な競争にしっぽを巻いて逃げてから早2年だ。
その間子連れ出勤だ在宅ワークだと、周囲の協力を受けながら細々と働いているが、本当はもっと長時間働きたい&時間が欲しいのが本音。

現在娘が通う幼稚園には延長保育はない。
幼稚園を決めるとき、預かり保育がある園も3ヵ所受けたが、共働きで保育園に入れなかった方たちが押し寄せ、倍率が信じられないほど高く、「幼稚園くらいスルスル〜っと入れるかな〜」と悠長に考えていた我が家はあえなく惨敗した。

現在通う園は自宅から最も近く、専業主婦という選択をしていたら間違いなく最優先となる園だったが、仕事の勤務時間や職場の場所を考えなければならなかった私の場合、最も行かせたい幼稚園とはならなかった。現在は13時45分のお迎え時間に向け、パート先を13時に出てお迎えをする日々だ。

正直、朝10時に出勤して13時に帰宅するのは労働時間としてはちょっと短い。せめて16時くらいまで働けたらどんなにいいか、効率的かと感じる。そして、この3時間という労働時間がこども園の入園に際してネックになる……。

幼稚園の入園が決まったとき、「13時まで自由な時間ができた!」と心踊ったのもつかの間、幼稚園が始まると家事の時間や在宅での仕事時間、もちろん自分がひと息つける時間も、もっと欲しくなってしまった。

このあたりの時間感覚は人それぞれで、「昼過ぎまで一人でいられるなら十分じゃないか」と言われたこともあったが、そう言われてしまうと「そうかもしれない。私は贅沢なことを望んでいるのかもしれない」と考える一方で、「アナタの人生じゃないです、私の人生なんです」と言いたくなる気持ちで心の中はいつもモヤモヤ。

そんな生活をしている私は、本来休日であるはずの土日も、朝から家族の朝食、昼食、夕食、合間にその他家事もあるわけで、まったく休日になっていないのが実際のところ。正直に言えば、独り身だったらご飯なんて食べずに寝ていたい。袋麺か冷凍ご飯と納豆があればいいのだけど、3歳児と夫がいればそういうわけにもいかず。まともに作らないにしてもパンを買いに行ったり、サンドイッチを作ったりと、何もしないというわけにはいかない。

ましてや3歳児の食事は、こぼした、汚した、お母さん手伝って、もういらない、お水がいい、牛乳がいい〜(エンドレス)……がつきもの。

であれば、出勤のない平日にちょっと休んだっていいじゃない、ちょっと自分自身に戻れるようなふっと息を抜けるひとときがあったっていいじゃないか、と思うのだ。

そういうわけで、なんとしても娘をこども園に入れ、1日5時間くらいは働けて、まともに休める日が月に2回くらいは欲しい。週休2日なんて贅沢は言わないが、月に2回、数時間ずつでいいから、誰のお世話もしなくていい時間が欲しい、というのが私の希望。

■4歳から大きく変化する待機児童数


子どもをこども園に入れたいと思ったら、真っ先に確認するものといえば、自治体が出している区内保育施設の空き状況だ。

私もさっそくチェックしてみると、なんと4歳児から認可保育園でさえもチラチラと空きがあるではないか。2年前あれほど競い合った子どもたちは一体どこへ?ほんとにみんなどこへ行ったんだ……幼稚園?でもご両親のお仕事は?辞めたってこと?

謎が深まるばかりだったが、今回の目的はこども園の空き状況。

2016年9月現在で、こども園の中時間保育4歳児クラスに3名の空きがあった。こども園も0歳や1歳に比べ4歳以降になると空きが出るものなのか。ああ、今空いている4歳児の枠を3歳児(うちの子)に分けてほしい……。

■勤務実績があるのに、求職中とみなされる現実


現在の私の働き方が、勤務実績として極めてグレーというか、たぶんアウト寄りなのだということに気がついたのは、こども園の入園について調べていたときのことだ。

私の居住区の場合、こども園の入園基準は認可保育園の点数と同じシステムが採用されているため、現在の1日あたりの勤務時間(3時間)だと、就業ではなく求職者扱いになってしまう。

これはどういうことかというと、“働いている”のに“働いていない”のと変わらない点数になるということだ。当然これでは点数も低く、もし「1日4時間×週1日の人」と、「1日3時間×週5日の私」がその他同点で競った場合、「1日3時間×週5日の私」が落選してしまうということになる。

このことに気がついたときの私の受けたショックはかなり大きいもので、「私だって預かり保育さえあれば4時間以上働きますよ!」とぶつけようもない怒りに震えた。毎日出勤しているのに“求職中(働いていないのと同じ)”と評価されたことは例えようもない衝撃であった。

そして頭をよぎるのは熾烈を極める認可保育園の保活だ。
保活において1点という点数がどれだけ重要か、それがためにペーパー離婚までする夫婦がいる、あの現実だ。

ああ、これは無理だ……と消沈する気持ちを抱え、しかしなんとかならないものか考えた。

■1日あたりの労働時間をあと1時間増やす方法はないか


来年春の入園を狙うのであれば、12月の中旬に申し込みが締め切りとなるため、労働実績としては11月給与振り込み分として10月中の労働と、その前月である10月給与振り込み分の9月中の労働あたりが主に対象となる。

そのため、9月上旬にこのことに気がついた時は、時すでに少々遅しな感じだ。とはいえできることをやるしかないのでいくつか方法を考えた。

【1】在宅の仕事はないか会社に相談
【2】会社に出勤時間を30分早めることを相談するのと同時に、幼稚園にお迎え時間が毎日10分程度遅れてもいいか相談
【3】勤め先とは関係なく在宅でできる仕事を探す

【1】と【2】は、【3】次第なのもあるので後回しして、在宅でできる仕事に片っ端から応募を始めた。そして単価は決して高くはないが、1日1〜2時間の労働になりそうな仕事が2件決まった。

その後【3】の内容が労働として認められるか窓口へ電話し確認すると、書面として労働契約を交わしていないという点に引っかかりがあるようだったが、給与振り込みの確認やメールなどのやりとりなどできる限りの情報を提出して整合性を判断するとのことだったので、ひとまず決まった仕事を粛々とこなすのに専念することとした。

■できることを粛々と


今回初めてこども園を検討したことで、利用調整基準指数の上では一週間にどれだけ働いていても1日3時間以下では求職中という扱いになることを知った。

そもそもこども園は働いていない世帯の親であっても利用できるはずなのだが、申し込みが多ければ何かしらの方法で優先順位をつけなければならないのも事実だろう。それぞれの家庭にそれぞれの事情があり、それなりにのっぴきならない理由があるとすれば、ただ単純に運任せの抽選というわけにも行かないのも理解できる。

自分の労働実態では求職中の扱いを受けてしまうということにショックを受けたが、それに怒りを覚えてグチとして消化してしまったり、制度が変わることを待っていては自分が望む生活を実現することは難しい。

多くの待機児童を抱え、保育園用地や費用の問題なども抱えている行政に頼るばかりでなく、自分ができる限りの手を尽くしなんとかならないのか検討することは、今どきの保活を生き抜くために必要なことなのかもしれない。

お膳立てされた王道のシステムに乗っかるのではなく、自分でもがきながら抜け道を探ることは決して楽なことではない。ただ、期間にすればわずか数年の幼児期である。家族や周囲の人と力を合わせて乗り切っていきたい。

望月 町子
リクルートや大手飲食チェーンでマーケティング職を経験。切迫流産の診断を受けたことで妊娠初期に会社を辞めるも、産後は子どもが1歳半になったころから“子連れ出勤”を開始、日々をブログ「1歳からの子連れ出勤」に綴る。夫と3歳になる娘の3人暮らし。