多くの人がスマートフォンのカメラで街の風景と音の風景を簡単に記録できる現代とは違い、18世紀の世界で街のありのままの風景と音を記録することは不可能でした。そんな古い時代のパリの街並みを残された地図をもとにCGで再構築し、行き交う馬車や雑踏のノイズを再現したムービーが公開されています。

The Sound of 18th-Century Paris | CNRS News

https://news.cnrs.fr/articles/sound-18th-century-paris

This Is What 18th-Century Paris Sounded Like | Smart News | Smithsonian

http://www.smithsonianmag.com/smart-news/what-18th-century-paris-sounded-180960724/

この映像を作製したのは、音楽学者のMylène Pardoen氏です。彼女の作成した映像は、フランスのシテ科学産業博物館で開催された人文社会科学に関する展示会で発表されました。

ベースになったのが、1739年に描かれた「テュルゴの地図」。パリ市を鳥の目線で眺めた様子を描いたこの地図は、21世紀になっても歴史的価値が高いとされています。



再現しているのは、セーヌ川右岸でシテ島の向こう岸に位置するグラン・シャトレ地域。当時は刑務所が置かれていた地域でもあります。セーヌ川に「Pont au Change (オー・シャンジュ橋)」と「Pont Notre-Dame (ノートルダム橋)」の2個の橋が架かっているのがわかりますが……



姿は変わりましたが、両方とも現代でも存在している橋。



この地域の様子を描いた当時の絵画などをもとに、CGで街並みが再現されています。



再現CGの様子がコレ。ムービーでは、まるでゲームの世界のように自由に街を歩き回っている様子を見ることができ、街を行き交う人の声や馬の鳴き声が再現されています。



薄暗いトンネルをくぐったり……



路地を歩き回ったり。



高い塔のようなものも再現。



橋の上には住居が作られています。ある部屋から外を見てみると……



湖岸の街並みと、向こう側の橋にも住居が作られている様子がわかります。



この風景のもとになっているのが、この絵画。ほぼ忠実に再現されているようです。



ムービーには人や馬などの姿は登場しませんが、街角のレストランにあるテーブルなどが再現されています。



なお、ムービーに登場している音声は、現代のものをアレンジして使用しているとのこと。この様子で当時のパリ全体が再現され、VRゴーグルで歩き回れたりすると非常に面白いコンテンツになりそうです。