今年はどうする?インフルエンザワクチン打つor打たない

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インフルエンザワクチンを打ったけど、毎年のようにインフルエンザにかかってしまう……という方もいるのではないでしょうか? 

そこで今回は、薬剤師である筆者が、インフルエンザワクチンについて意外と知らないことをお伝えします。

◼︎インフルエンザワクチンの効果

厚生労働省は、インフルエンザワクチンは、感染後に発病する可能性をある程度阻止する効果と、インフルエンザにかかった場合の重症化防止に有効だとしています。つまり、いくらワクチンを打ったとしても、インフルエンザには“かかる”可能性は大いにあるのです。インフルエンザにかからないために、ワクチンを接種するわけではないということを覚えておきましょう。

◼︎ウイルスはいつも一緒ではない

昨年のインフルエンザと今年のインフルエンザは、毎年微妙に遺伝子が異なることが多いです。一方ワクチンは、今までのインフルエンザウイルスの中から流行しそうなものを予想してつくられています。そのため、予防接種が効かないことも大いにありえるのです。

◼︎鼻の粘膜から感染する

インフルエンザウイルスは、鼻の奥の粘膜にくっついて感染してから体内に入り込んで感染します。そのため、鼻の粘膜にある免疫に関係ある細胞が活性化して、そこでインフルエンザの抗体ができて体に入るのを防ぐことができます。

インフルエンザワクチンは、血管を通して体の中に打つので血液級に免疫ができます。そのため、インフルエンザに感染したときに効果を発揮するのです。

しかし、もしインフルエンザ“予防”をしたいのであれば、ウイルスが最初に感染する鼻からの感染予防をしなくてはいけません。または、自然に感染して鼻の免疫細胞を活性化させることしかありません。

■鼻呼吸をしよう

私たちの口と鼻は、細菌やウイルス、異物から守ってくれるバリア機能です。このバリア機能の下がってしまっている人は、“口呼吸”をしているはず……。口呼吸をすることで口がカラカラになり唾液のバリア機能が低下します。すると、体に侵入しやすくなるため、すぐに感染してインフルエンザにかかりやすくなってしまいます。

一方、鼻呼吸をすれば、鼻の免疫細胞を活性化させること期待できます。

インフルエンザワクチンは、感染するのを予防するものではなく、血液内で抗体を作ることで感染して症状が重くなるのを防ぐものです。インフルエンザ予防を目指すなら、鼻呼吸をして鼻の免疫細胞を活性化させることで抗体をつくりましょう。効果は何年も持続し、インフルエンザウイルス特有の遺伝子のちょっとした変化にも対応することができるはずですよ。

【筆者略歴】

宮本知明 ・・・ 薬剤師×植物療法士。病院薬剤師を経て「薬と共存しない生活」の念いからホリスティックな健康観と出逢う。現在は、統合医療の知識をもった「ホリスティックな健康観を持つ女性」を育成する活動をしている。

【画像】

※ Alexander Raths / shutterstock