川島永嗣(撮影:PICSPORT)

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日本に帰ってくれば、常時試合に出て、また日本代表でも正GKに返り咲くかもしれない。だが川島永嗣はフランスでプレーすることを選んでいる。しかもこれまでのところ出場機会はない。

今回、日本代表に召集されたものの、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は川島を「メンタルプレーヤー」として、チームの雰囲気を盛り上げるために使った。これまでワールドカップに2回出て、まだ現役を続けている選手としたら屈辱に感じてもおかしくない。

川島にどんな心境なのかストレートに聞いてみた。

「自分の今のチームでの状況もわかっています。今回呼ばれるかどうか、正直、呼ばれないかなというのも考えていたし。でも監督も言っていたように、自分のこれまでの経験が、こういう難しい最終予選の中で生きることがあるのだったら、自分はそれに越したことはないし、そんなにうれしいことはない。だからキャンプ中はしっかり自分の役割を全うしようという気持ちでした」

川島は日本のために役立てるのが「うれしい」という。それでも負けん気の強い川島が悔しくないはずはないだろう。

「ピッチに立つのが選手だし、ピッチに立てないのが悔しいけれど、でも自分がフランスで何をしているかというのは、代表のトレーニングの中で見せるしかない。そういう意味でも出場はなかったですけど、自分自身をスタッフにも、他の選手にも見せるにはいい機会だったと思います」

だが出られなかった。川島はトップフォームから落ちているのか。

「落ちたという気持ちは全然ありません。自分がヨーロッパで取り組んでいるのは、もっと自分のキャパシティを広げていくことだし、セーブできるシーンを増やしていくこと。今回のトレーニングの中でその実感もありました。それをもっと細かく形にして、試合に出たいという気持ちがあります。そしてそのためには日頃のチームでのアピールも欠かせないと思います」

だとすれば、あとは「試合勘」の問題だ。「試合勘」を得るために、日本に帰ってくる気はないのか。そう聞いたとき、川島はちょっと遠くを見る表情になった。もしかすると、多くの人からそう言われているのかもしれない。そしてその答えはキチンと決まっているようだ。川島はたぶん彼にとって何度となく繰り返してきたであろう決心を語った。

「帰ってこいというのは簡単ですけど、自分はまだ求めているものがある。日本でやっているとヨーロッパや世界のチームに見てもらうことはないし、ヨーロッパでの経験は向こうでしか積めない。今までワールドカップに2回出させてもらって、ベルギーやスコットランドでプレーせてもらったり、そういう経験の中でどこを自分が伸ばしていくかと考えたときに、やはり日本では経験できないことがあります。自分の追い求めるものがあるのでヨーロッパにいるわけで、自分の中でヨーロッパで何年やったから『もういいや、日本に帰ろう』というのはないんです」

こういう厳しい話を聞いてもきちんと最後まで答えるのが川島だ。その姿勢が変わっていないということは、川島の心もまだまだ折れないということだろう。川島は最後に「また!」と言って去って行った。必ず「また」という、次の機会があるはずだ。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ 川島永嗣

(撮影:PICSPORT)


西川周作

(撮影:PICSPORT)


▼ 西川周作

(撮影:PICSPORT)


▼ ヴァイッド・ハリルホジッチ監督

(撮影:PICSPORT)


▼ オーストラリア戦の先発イレブン

(撮影:PICSPORT)


▼ 山口蛍

(撮影:PICSPORT)


▼ 小林悠

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森重真人

(撮影:PICSPORT)


浅野拓磨

(撮影:PICSPORT)


長谷部誠

(撮影:PICSPORT)


本田圭佑

(撮影:PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:PICSPORT)