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By Sean Loyless

アメリカ心臓病協会(AHA)・アメリカ糖尿病協会(ADA)・アメリカ疾病予防管理センター(CDC)などを含む約100団体もの健康・医療系機関がコカ・コーラまたはペプシコから金銭的支援を受けていることがボストン大学の研究チームの発表により判明しました。

Big Soda sponsored 96 health groups - a big conflict of interest, study says - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/news/to-your-health/wp/2016/10/10/big-soda-sponsored-96-health-groups-a-big-conflict-of-interest-study-says/

ボストン大学のダニエル・アーロン氏およびマイケル・シーゲル氏は、2011年から2015年の間でコカ・コーラやペプシコとスポンサー関係にある状態で公衆衛生プログラムを実施していた96の保健団体を公表しました。また、同時期に提出された29の公衆衛生法案や公衆衛生規定に対して、コカ・コーラとペプシコのどちらか、または両社がロビー活動を行っていたことも判明しています。つまり炭酸飲料に含まれる砂糖の危険性を訴えることがある機関に対して、炭酸飲料を販売する最大手企業が金銭的支援を行っていたわけですが、2社はこの研究に対してのコメントを断っています。

コカ・コーラとペプシコの両社を代表するアメリカ飲料協会(ABA)はこの研究に対して、「アメリカの飲料会社は公衆衛生問題に従事しています。それは私たちが強くアメリカ国民を健康にしたいと考えているためで、かねてより私たちは全国のコミュニティ機関を支援する伝統を持っています。研究が指摘する通り、私たちが支援した組織のいくつかは公衆衛生の増強に注力しており、私たちは支援したことを誇りに思っています」という声明を発表しました。



By Shardayyy

支援を受けていた団体としてほかにもアメリカ糖尿病協会(ADA)・青少年糖尿病研究財団(JDRF)などの名前が挙がっており、ボストン大学の研究は糖尿病と炭酸飲料の消費量の関連を指摘していますが、JDRFは声明の中で「我々は自己免疫性疾患で食物やライフスタイルの選択とは無関係な1型糖尿病の研究をサポートしています」と述べており、炭酸飲料と関連づけられる2型糖尿病とは関連がないことを強調しています。

一方でボストン大学の研究の以前にも、砂糖へのマイナスイメージを握りつぶすため製糖業界が科学者を買収していたことを示す報告書も提出されています。報告書によると、ハーバード大学の「コレステロールと飽和脂肪が心臓病に与える影響」という研究の中で、大きな影響力がある砂糖の存在が軽視されているとのこと。

さらに近年のアメリカでは炭酸飲料税の制定などの立法法案が提出されていますが、炭酸飲料税の制定を最も強く主張していた団体であるセーブ・ザ・チルドレンは2010年にコカ・コーラから500万ドル(約5億1800万円)の補助金を受け取ったのちに炭酸飲料税のサポートをストップしたこともわかっており、炭酸飲料業界の支援は新法の制定などに対して強い抑制力を持つことも指摘されています。研究著者のアーロン氏は「今ではほとんどの機関がタバコ会社の支援を拒否していますが、炭酸会社も同様に処理されるべきと考えています」と話しています。