今回の質問は、広告会社勤務の横山美紀さん(仮名・29歳)から。「うちの会社では、クライアントとの会食のセッティングや、忘年会の場所選びを若手が担当しています。後輩から相談を受けるのですが、これがとても面倒。何店か候補を出してくるのはいいのですが、それ以上、いっこうに進みません。そうこうしているうちに、CCでやりとりを見ているそれぞれが自由なことを言い出して……。誰の言うことをきけばいいのか……。正解を教えてください」

鈴木真理子先生に伺います。

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返事は1回。あとは後輩に任せましょう

後輩に会食場所のセッティングを頼むと、お店の候補を知らされ、「どれがいいと思いますか?」と聞かれることがありますね。理由はいくつか考えられますが、「指示を出した先輩にまったく相談しないのも失礼かな」という、後輩なりの気配りなのかもしれません。

ですから、もし聞かれたら、あなたの率直な好みで答えてしまいましょう。予算と人数に間違えがなければ、その日に予約できる場所でよいのです。

11月に入ると、どこの会社でも、早めの忘年会を兼ねた会食が増えてきます。人気や話題のお店はすぐに予約が取れなくなります。何度もやりとりを繰り返しているうちに、どこの予約も取れないなんていうことになったら、それこそ目も当てられません。

ひとりで抱え込ませないよう、後輩へのフォローのひとことを

とはいえ、好みを聞くなら、メンバー全員の意見を聞かないと不公平では? と思ってしまいますよね。実際、あとから不満が出るのも面倒です。後輩さんもそれを心配しているのかもしれません。

やりとりのメールに参加メンバーのCCが入っているのであれば、指示を出したあなたが、返信メールに後輩さんを守るひとことを書くとよいでしょう。

「提示してくれたお店の中で、予約が取れるところでよいと思います。お店選びは幹事にお任せします。そうでないと幹事が大変になってしまいますよね。でも、悩んだときには遠慮なく相談してください」など、主体的に動いてほしい旨を伝えると同時に、ひとりで抱え込まないよう、逃げ道のある書き方をするのが正解です。

CCメールに返信するのはマナー違反

横山さんの質問には、「CCに入っている人が意見を差し込んでくる」という一文がありました。
CCに入っている人が、そのやりとりに入り込むのはマナー違反です。

もし、あなたがCCの立場であったら、意見を言うべきではありません。CCメールは情報共有のため、関係者に進捗を伝えるもの。CCのあなたは意見を求められているわけではありません。あなた自身の業務時間を奪う要因にもなります。それに、意見する人が増えれば、増えるだけ話がこじれます。日時やお店が決まるまでは黙っているのがマナーです。

後輩が店を決めたあとも先輩OLとしてのフォローを

後輩がお店を決定したら、まず、上司に、口頭で「〇〇にしようと思うのですがよろしいですか?」とお伺いする形で承認をとっておきましょう。そのあと、参加メンバーへ案内メールを一斉送信します。後輩さんが送る場合には、フォローの意味を込めて、「幹事の一存で決めさせていただきました。ご参加、どうぞよろしくお願いいたします」と案内メールに重ねて全メールを送っておきましょう。良識的な人は、文句を言わず、「ありがとう」と言ってくれますよ。

店への問い合わせを済ませ、「3店すべて仮予約をしています。今日中にご返信いただければ、すぐに確約を入れます」という予約お伺いメールをしてきた後輩男性は、今も予約のレジェンドと呼ばれているとか。



■賢人のまとめ
店選びのやりとりメールは1回でケリをつける。自分がCCに入っている場合は、意見を控えて最後まで見守ること。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『もう必要以上に仕事しない!時短シンプル仕事術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部に迫るヒットとなる。 

(株)ヴィタミンMサイトhttp://www.vitaminm.jp/