優勝したAKB48の田名部未来さん。ネクタイを頭に巻き付けた酔いどれサラリーマン姿で登場した

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アイドルとしては異例の「酒好き」を公言するメンバーが、AKB48グループの新たな顔に選ばれた。グループ恒例の「じゃんけん大会」が2016年10月10日、神戸市のワールド記念ホールで開かれ、田名部生来(たなべ・みく)さん(23)が初優勝を果たした。

田名部さんは06年にAKB48に加入。渡辺麻友さん(22)や柏木由紀さん(25)と同じ3期生だが、田名部さんは2人と違って選抜総選挙には、ほとんどランクインすることもなかった。まさに「苦節10年」で、「本当に報われないことだらけで、本当にここまでAKBやってきてよかった」と喜びを爆発させていた。

選抜総選挙ではほとんどランクインすることなく

「じゃんけん大会」には、各姉妹グループで行われた予選を含めると365人が参加。今回の本戦には、予選を勝ち抜くなどした98人が7つのトーナメントに分かれて対戦した。各トーナメントで優勝した人、計7人で派生ユニットを結成し、CDデビューする。この7人の中でもトーナメント戦を行って順位をつけ、優勝した田名部さんがセンターポジションを射止めた。

 

田名部さんはブログでアルコールの話題を出すことも多く、15年1月に掲載された朝日新聞の連載「AKB48的人生論」では「飲みドル」キャラを前面に出した。「じゃんけん大会」は、メンバーの特徴を生かした仮装が特徴で、田名部さんはネクタイを頭に巻き付けた酔いどれサラリーマン姿で登場。田名部さんは5回勝利して決勝戦に進出し、決勝戦ではグーを出して湯本亜美さん(19)に勝利した。田名部さんは涙を流しながら

「どっきりです?本当に本当に、びっくりしています。どうしよう」

などとうろたえつつ、喜びを爆発させた。

「強気にいったものの、絶対自信がなくて、こうやっておいしいビール飲みたいなって思ったんですけれれど...今日のお酒は絶対おいしいです。やったあ!」
「本当に報われないことだらけで、本当にここまでAKBやってきてよかった」

謎の船上劇場「瀬戸内48」が17年夏にスタート

 

田名部さんは相撲や野球観戦の様子がテレビに映り込むなど、多趣味なメンバーとして一部では知られてきたが、選抜総選挙では14年に71位にランクインしただけ(15、16年は不出馬)で、一般的な人気は必ずしも高くなかった。

 

渡辺さんも、同期の初の1位に

「10年やってきて、本当にたなみん(田名部さん)にスポットライトが当たる日が来てうれしい。自分のことのようにうれしい」

と泣きながら喜んでいた。

田名部さんはイベント終了後、

「毎晩1杯は飲みますね。好きなお酒は焼酎か日本酒。米焼酎『鳥飼』が好きです」
「今日はビールがいいですね。1杯目は。(AKB48劇場での)劇場公演で『優勝したらビールかけやりたい』と言っていましたが、本当にやりたいです」

などと祝杯を楽しみにしている様子だった。3〜7位は、込山榛香さん(18)、渋谷凪咲(なぎさ)さん(20)、福岡聖菜さん(16)、竹内彩姫(さき)さん(16)、野澤玲奈さん(18)だった。未成年のメンバーも多いが、渋谷さんは

「『おちょこ1杯音頭』みたいに、サラリーマンにも聞いていただける曲になれば」
と話していた。

イベントの最後には、新劇場の予定も発表された。山口、広島、岡山、兵庫、愛媛、香川、徳島の瀬戸内7県を運航する船上劇場「瀬戸内48」(STU48)が17年夏にスタートする。これ以上の情報は明らかになっておらず、関係者からは「(新たに結成する)グループなのかもよくわからない」との声も出ている。