中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の遼寧省代表(国会議員に相当)選挙で不正な金銭授受に関わったとして、数十人の中管幹部(省部級正職と省部級副職と一部の庁局級正職)を含む約千人が罷免、または取り調べを受けている。国内メディア「財新網」が4日伝えた。

 報道によると、当局は2年前、すでに遼寧省人代選挙の不正を把握していた。情報筋の話では、今年4月当局反腐敗キャンペーンの一環で、選挙不正を調査の重点にし、同省の約600人の代表(地方議員に相当)とそれぞれ面談をしたという。4カ月の調査を経て8月に不正の実態が徐々に明るみになり、約千人の関係者が不正に関与したことがわかった。中には、汚職と腐敗で現在当局の取り調べを受けている、または司法機関に起訴された「トラ」(大物幹部)である、省部級幹部4人も含まれるという。

 この4人は今年3月に「重大な規律違反」で失脚した前遼寧省トップ、省党委員会(以下、党委)書記の王萊氏と前党委常務委員の蘇宏章氏と、同省人民代表大会(以下、省人代、地方議会に相当)常務委員会の前副主任の王陽氏と鄭玉焯氏という。

 4人は以前の選挙でも不正があったという。2011年10月に行われた中国共産党遼寧省第11回常務委員会の選挙において、蘇氏が当選を狙い、関係者に「現金や金延べ棒」などを渡し、また第三者を通じて省トップの王萊氏に高級白酒「茅台酒」十数ケースを贈ったという。王氏は8月11日、反腐敗機関の中央紀律検査委員会(以下、中紀委)に公職の罷免と党籍はく奪の処分を受けた。

 王陽氏は13年1月の第12回省人代常務委員会副主任の選挙では関係者らに総額500万元(約7750億円)以上の賄賂を渡し当選した。一方、鄭氏もこの選挙の不正に関与した。今年8月26日に、中紀委が鄭氏に対して「政治規律の違反」「選挙妨害」などで公職の罷免と党籍のはく奪を下された。

 時事評論員の周暁輝氏は、同省前トップ王萊氏らの失脚と全人代と省人代選挙の不正は遼寧省政府の汚れた政治実態を反映しただけでなく、同時に習政権が遼寧省の江派閥人員への排除を加速化していることも現されたとの見解を示した。

 一方で、「財新網」はこの記事をすでに削除した。選挙の不正や高官らの腐敗の詳細を暴きすぎたことが原因だとみている。

(翻訳編集・張哲)