「いたばしタイムス」より

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 読者層を絞り込み、独創的なコンセプトで記事を配信するWEBニュースサイトは多いが、その中には一部の地域に密着したローカル情報を発信するサイトも存在する。

 地域にあるお店や文化、歴史、人を掘り下げ、地域愛に溢れるそれらのサイトは、総じてディープかつマニアックな内容で、地元住民ならずとも読ませる記事が多く、つい街歩きに出かけたくなるようなものばかり。もちろん、実際の住民にとっても、新たな発見や楽しみを与えてくれるに違いない。

 特にその中でも、独自の企画力・編集力を発揮する地元民ではなくても楽しめるローカルWEBメディアを紹介しよう。

◆管理人は北区在住!なのに街情報が充実

サイト名:いたばしTIMES

 昨年末より運営されているこちらのローカルまとめサイト。板橋区内の開店・閉店情報や毎月の区内で開催されるイベント情報、街の面白ネタなどを配信している。

 “板橋に関わりない人にはさっぱり面白くない情報を発信していくサイト”とあらかじめ宣言しているが、区民以外でもついつい気になってしまう小ネタが満載だ。

 特に飲食店の開店・閉店情報が充実しており速報性も高い。「こんな飲食店できたんだ」と気付いたときにはもう、料理の写真付きでバッチリ紹介されていることもしばしばである。花火大会や東京大仏といった板橋の有名スポット、時には赤塚溜池公園でザリガニ釣りに興じたり、板橋の魅力を最大限にフィーチャーする。区民以外でも板橋を訪れたくなるほどの掘り下げ具合だ。

 そんな住民ならマストでチェックしておきたい「いたばしTIMES」なのだが、編集長チュウゾウ氏は、実は北区在住者というオチがつく。本職では「仕事柄、板橋区を毎日自転車で走り回っている」そうだが、事業を営む妻子持ちで、後述の「白井市速報」運営者とのギャップもすごい。

◆スーパー閉店情報すらニュースになる「自虐力」

サイト名:白井市速報 (ノ∀`)

 “職は無いけど梨はある、おも白井まち紹介ブログ”をコンセプト掲げる、千葉県白井市民向けのニュース速報サイト。白井市のみならず、同じく千葉ニュータウンの印西市や鎌ヶ谷市など、白井市在住者の生活圏内・近郊の情報も積極的に配信している。

 自虐的な切り口の記事が多いのが特徴で、『「ポケストップが思ってたよりある」「モバイルバッテリー爆売れ」…ポケモンGO、白井市内でも頑張ればイケる模様』や、『「きっとうもうダメなんだよ」「一年ちょっとで閉店」…小室駅前のスーパーがまた潰れる』といった記事タイトルは、実際の住民でなくともつい興味をそそられるものばかり。

 公務員やニジェール人などを含む、有志数名によって運営されているそうで、編集長・白井太郎(無職)氏は白井市在住とのこと。人生経験豊富な苦労人で、サイト内のプロフを見る限り、自身の将来の展望については「もう正社員は無理だろう結婚も無理だろ貯金とか不可能ですよね(後略)」と、かなり絶望している様子だ。みんなで応援しよう。

◆もはやローカルWEBメディアの域を超える取材クオリティ

サイト名:はまれぽ.com

 “横浜のキニナル情報が見つかる”ローカルWEBマガジン「はまれぽ」。

 その守備範囲は広く、川崎や湘南エリア、箱根・小田原までの情報をカバーしており、読者からの投稿・口コミなどをもとに、実際に取材を行った読み応えのある記事が毎日更新されている。

 連載「横浜の家系ラーメン全店制覇の道〜家系図を作ろう〜」といったグルメ記事のほか、子育てや不動産にまつわる記事、横浜にちなんだ著名人へのインタビューなども充実している。また、横浜と聞いて多くの人が抱く「海の近くのおしゃれで華やかな街」というイメージばかりを取り上げるのではなく、ドヤ街・寿町へも果敢に取材に赴く。夏にはビーチで水着の女のコの突撃インタビューも敢行していた。

 「いたばしTIMES」「白井市速報 (ノ∀`)」の素敵な手作り感溢れるブログサイトとは一線を画す、洗練されたウェブデザインからもプロの仕事を感じさせる。会員登録をすることで感想の投稿ができたり、無料のメルマガも受け取ることも可能だ。

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 これらのサイト以外にも、人と地域をつなぐローカルWEBメディアは日本の各地にまだまだあるだろう。旅行や出張などで知らない街を訪れる際は、そうしたサイトを事前にチェックすると、馴染みの薄い街を歩くのも一層楽しくなるのではないだろうか。 <取材・文/日刊SPA!取材班>