ホームレス女性に手を差し伸べた男性(出典:http://www.mirror.co.uk)

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人に親切にすることは宣伝ではない。しかし最近ではこうした親切行為がSNSで拡散され、「注目を浴びたいのか」と世間から批判されることも往々にしてある。英ウェールズのカーディフで、1人の男性がした親切行為が今まさに、ネット上で賛否両論を呼んでいる。

今月1日、ジョナサン・ペンゲリーさんは友人たちと飲みに行った帰りにマクドナルドへ立ち寄った。

オーダーのため列に並んでいたジョナサンさんの耳に、自分の前にいた女性がカウンター内の店員に「お湯を1杯ください」と頼んでいる声が聞こえてきた。

店員はこれを拒否。ジョナサンさんはその光景を見て後にFacebookで「女性は明らかにホームレスだった。何億と稼ぐ大手の会社が、たった1杯のお湯を拒否するなんて人権無視もいいところ。最低だ」と綴っている。

ほんの小さな思いやりさえ見せないマクドナルドの店員を悲しく思ったジョナサンさんは、その女性に話しかけなんでも好きなものを注文するように言ったという。すると女性は「チーズバーガーが欲しい」と答えただけだった。そこでジョナサンさんと友人たちは、後でお腹が空かないようにとたくさんのハンバーガーを購入し、彼女に手渡した。

冷たいフロアに座って、女性と女性の知り合いのホームレスと話をするうちに、ジョナサンさんはポリーというその女性がとても温かい人物であることを知った。さらには、彼女らが実はきちんと教育を受けた人たちであることにショックを受けた。「本来ならば彼女らの人生は幸せに満ち溢れているはずなのに、ホームレスというだけで何もないんだ」と思わず涙が出たという。

その後、ジョナサンさんはポリーさんと仲間を自宅へ招き、シャワーを貸し、数日分の食事まで作って持たせた。

ジョナサンさんは、Facebookに「僕は聖人君子じゃない。でもちょっとした親切はたった20ポンド(約2600円)でできるんだ。このメッセージを読んでいる人の90%はきっとこの金額の10倍は稼いでいるだろう」と記している。

「親切にするのにコストはかからない」そう主張するジョナサンさんの親切行為はお金には代えられないものであり、Facebookの投稿には「あなたは良い人だ」「君みたいな人が社会にもっと増えればいいのに」という称賛の声が相次ぎ、コメント数は2万、シェア数は4万超に上っている。

しかし一方で、「たった5分の親切行為をどうしてわざわざSNSで披露するのか」という批判の声もある。さらに「マクドナルドはビジネスだ。チャリティーじゃない」というコメントも寄せられており、社会でのホームレスへの対応の厳しさがまだまだ残っているという感は否めない。

ジョナサンさんはメッセージの最後に「もし、街でホームレスの人を見かけてもどうか見下したりしないで。彼らが過ごしてきた人生は、僕たちには計り知れないものなんだ。どうかちょっとでも思いやりの気持ちを持ってほしい」と伝えている。

マクドナルドのスポークスマンは「当社ではホームレスを拒否するポリシーはないが、カーディフ店にあたっては、ある特定のホームレスから反社会的行為が見られたために彼らに関しては拒否する対応を取っている」と話している。しかし、「どこの店舗でも、ホームレスに水やその他の食料を毎日与えてはいる。ポリーさんが店への出入りを禁止されていたかどうかは、現時点では明らかにはなっていない」と付け加えている。

出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)