自分の老後は自分で守る!「確定拠出年金制度」を正しく知ろう

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昨今、にわかに注目を集めている“確定拠出年金”。企業から導入のお達しがあった会社員の方や、周りが続々と始めているという個人事業主の方も多いでしょう。

利用者側からみたこの制度の最大の特徴は、“自己責任”である点です。つまりご自身でよく調査し、正しく利用すれば将来もらえる年金額は増えますし、うまく運用できなければ減ってしまいます。

少子高齢化が進む現代、国民年金や厚生年金だけで満足な老後が送れるとは限らないのが現状です。ぜひ“確定拠出年金”の制度をよく勉強して、老後の資金繰りを上手に行ってください!

■確定拠出年金とは

2001年に導入されてから、年々加入企業、加入者が増加している確定拠出年金制度。まずはその概要をご紹介します。

確定拠出年金には、確定給付企業年金の代わりに事業主が掛け金を拠出する“企業型”と、個人が自身で掛け金を拠出する“個人型”に分かれますが、厚生年金に加入している会社員の方でも、勤務先に企業年金制度がなければ“個人型”に加入します。

(1)企業型

将来受け取れる年金額が確定している“確定給付企業年金”に対して、(社員の場合企業が)支払う掛け金の額が確定しており、個人で運用をして給付額を増減させられるのが“確定拠出年金”の制度です。

企業側が導入を決めない限り個人での加入はできず(2016年現在)、未導入企業の社員が加入したい場合は、個人事業主でなくても個人型になります。

(2)個人型

個人事業主や企業年金のない企業の社員など、個人が任意に加入する年金制度で、自身で支払う掛け金を自身で運用し年金額を決めることになります。

国からも推奨される制度で、掛け金全体が所得控除の対象、つまり非課税となる優遇措置があります。

■確定拠出年金のメリット・デメリット

企業型、個人型ともに公的年金の上乗せに有用な確定拠出年金制度ですが、もちろんそれぞれにメリット、デメリットが存在します。

年金とはいえ個人で運用を行わなければならない以上、それ相応のリスクあることは覚えておかなければなりません。

よいところも悪いところも順にご紹介しますので、ご自身の性格や得意分野から、確定拠出年金制度に向いているかどうか考えてみてください。

(1)メリット

企業型にしろ個人型にしろ、会社員の方の加入メリットは、なんといっても運用方法を企業に任せず自身で行える点です。うまく運用すれば年金額はどんどん増えていきますし、個人口座で管理されるためいつでも自身で残高をチェックできます。

個人、会社員共通の大きなメリットは、やはり税制上での優遇でしょう。掛け金全体が控除の対象なので、運用で得た利益に対しても非課税、将来受給する際も、退職所得控除や公的年金控除の対象となります。

(2)デメリット

デメリットはやはり、“事前知識が必要なこと”、“リスクがあること”でしょう。資産運用に対する知識がなく、また運用していく自信がなければ確定給付年金の方にメリットがありますし、自信があっても投資ですからリスクがゼロということはありえません。

老後に受け取れる額が定まらないことにも、不安を覚えるかもしれません。また、離転職した際の資産の持ち運びには一定の条件(勤務年数3年以上、転職先が確定給付年金を導入していないなど)がありますので注意が必要です。

■2017年の1月の改正では何が変わる?

2017年1月より、確定拠出年金制度はさまざまな点で改正されます。なかでも大きな改正は、加入可能者の拡大。主婦やパートタイマー、公務員、勤務先が確定拠出年金ではない企業年金を取り入れている、会社員が加入できるようになることです。

また、ポータビリティと呼ばれる、離転職した際の資産の移し替えについても、現在不可能である確定拠出年金からの確定給付年金への移管が場合によって可能になるなど、大きく改正されます。

■「よし、始めよう!」と思ったらどうすればいい?

確定拠出年金制度の仕組み、メリットとデメリットをある程度理解したところで、実際に加入を視野にいれて考えてみましょう。資産運用に対する知識をつけるのは必須ですが、それ以外にも確認しておくべき事項がありますので、簡単に解説します。

(1)個人型を取り扱っている企業

現在、多くの金融機関、保険会社などの企業が個人型確定拠出年金を取り扱っています。預けたい商品(株式、債券、保険商品など)、口座維持手数料、コストなどをよく見て選びましょう。

迷った場合は、店頭で制度や商品を説明してくれる企業を選び、納得するまで相談してから決めることをおすすめします。

(2)掛け金はどれくらいがいい?

確定拠出年金制度では、掛け金は5,000円から1,000円単位で任意に拠出でき、限度額は個人事業主の場合月額68,000円(国民年金と枠を共有しているため実際の最高額ではありません)。企業型年金や厚生年金など、確定給付型の年金制度を取り入れていない企業の会社員の場合は月額23,000円です。

個人型の場合は掛け金も自分で決めることになりますので、運用資金としてよりもまず、“いくら掛けるとどれだけ節税できるか”を念頭においてシミュレーションしてみることをおすすめします。

以上、確定拠出年金制度について見てきましたが、いかがでしょうか?

加入者が増加しているとはいえ、まだまだポピュラーとはいえない確定拠出年金制度。これからは、自分の財産と老後は自分で守る時代です。節税のメリットもある確定拠出年金で、将来の準備を始めてみてはいかがでしょう。