「トランプorヒラリー?」とばっちりでメキシコペソが大混乱!

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いよいよマーケットは下半期入り。円高相場も一服し、手がかり材料薄のなかで、大暴落を続けている通貨がある。それがメキシコペソ。“トランプリスク”にあえぐペソは目下、過去最安値を更新中。底の見えないペソ暴落相場でひと稼ぎする方法を模索した!

 日米金融当局の政策決定会合が重なる9月20、21日の一大イベントがサプライズもなく終わり、為替相場は“凪”の状態にある。FOMC(米連邦公開市場委員会)は予想通り、利上げを見送り。日銀は「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」という、既存の緩和策に加えて長期金利を0%に誘導する政策を発表したが、マーケットの反応は薄かった。

 イギリスのEU離脱騒動以降、ユーロやポンドのボラティリティ(変動率)も徐々に低下。多くの通貨がレンジ相場を形成しているが、実は“ひとり”一方的に売り込まれている通貨があるのをご存じだろうか? それが、今回の主役であるメキシコペソだ。10年以上前から同通貨をトレードしているシンガポール在住のサラリーマントレーダー「ドル使い」氏が話す。

「メキシコは原油輸出国なので、ペソと原油相場の連動性が非常に高い。それで、昨年までは原油チャートを横目にペソ売りで稼がせてもらいました。しかし、今年に入って、その連動性が薄れた。原因は“トランプリスク”。米大統領選の共和党候補であるトランプは、事あるごとに『不法移民の流入を防ぐためにメキシコとの国境に壁を築く』と言っています。メキシコ経済は完全なアメリカ依存。アメリカが風邪をひけば、メキシコも風邪をひくといった具合なので、“トランプ大統領”の可能性が高まるのと連動して、メキシコペソが一方的に売られているのです」

 その対ドルの下げ率は年始から15%以上! すでに米ドル/メキシコペソは目下、過去最高値を更新中で、天井知らずの相場となっているのだ。外為どっとコム総合研究所の川畑琢也・シニアテクニカルアナリストも次のように話す。

「9月には民主党候補のヒラリー氏の重病説が浮上したことで、トランプ氏の支持率が上昇。米ドル/メキソコペソは直近の高値であった19.50を突き抜けて19.90まで上昇しました。メキシコペソ/円も2000年以降の最安値を更新中。節目となっていた5.30を下抜いて、5.00割れ寸前まで急落しています。シカゴマーカンタイル取引所(CME)のIMM通貨先物ポジションを見ても、ペソ売りポジションは過去最大級にまで膨らんでいるため、心理的節目である米ドル/ペソの20ペソ、ペソ/円の5円を割り込むのは時間の問題でしょう」

⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=112481

 となれば、目敏いトレーダーはメキシコペソでひと稼ぎしたいと考えたくなるもの。ドル使い氏がその方法を指南する。

「意外と知られていませんが、メキシコペソは新興国通貨のなかでも屈指の流動性を誇っています。ボラティリティが高くても、トルコリラや南アフリカランドなどのように、理解不能な上げ下げはせず、綺麗なトレンド相場を形成しやすい。だから、トレンドラインや直近の高値・安値にレジスタンスとサポートを引いて、そのブレイクを狙うだけでも十分稼げます」

◆米ドル/メキシコペソは22をつけて巻き返し!?

 一般に、新興国通貨だと豪ドルやNZドルを好んでトレードする人が多いだろう。だが、川畑氏によると「外為どっとコムでも、顧客のメキシコペソの持ち高はカナダドルより少ないが、スイスフランよりも多い」という。当然、狙いは節目のブレイクとなる。

「米ドル/メキシコペソは2月、6月につけた高値の19.5の間に、17.65の安値をつけています。その値幅の倍返しを考えると、20をブレイクした際には22ペソまで上場することが考えられる。1ドル=100円で計算すると、そのときのペソ/円は4.50。この水準を念頭にペソ売りを仕掛けるのも一つの手です」(川畑氏)