キスの味はレモン?早熟なのは静岡?中日新聞の「チュー日新聞」がチューを2面を使って徹底調査

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「『はじめてのチューの味がレモン味』は本当?」

「初チュー最速は静岡に軍配」

東海地方で広く読まれる中日新聞(本社・名古屋市)が、10月3日付朝刊で思わず目を引く見出しが並んだピンク色の紙面を展開しました。

ソフトキャンディー「ハイチュウ」をつくる製菓会社などと組んだ、新聞社の硬いイメージを覆す「攻めた」広告。

制作した中日新聞社東京本社広告局に、企画の裏側を尋ねました。

「地元の愛をチューで表現」

「チュー日新聞」は題字や見出し、本文の文字までピンク、さらにキスマークが透かしで入っており、なんとも華やかな紙面構成になっています。

“本物”の中日新聞をめくっていくと、中ほどで突然現れるインパクトは絶大でした。

「チュー日新聞」紙面 出典元:中日新聞2016年10月3日付朝刊

「チュー日新聞」紙面 出典元:中日新聞 ※画像の一部を加工しています

記事では、同社がインターネット上で行ったアンケート調査の結果を真面目かつ明るく報じています。

チュー日新聞によると、初めてのチューが定説通りにレモン味だった人は13%に留まったとのこと。

また、チュー部圏の8割の人が20歳までに「初チュー」を経験し、もっとも平均年齢が若いのは静岡県で16.3歳だったそうです。

このほか「チューに自信がある人の割合」や「チュー俳句」など、ちょっと気になる記事を盛り込んでいます。

キス写真を読者から募集

個性的な記事の中でも目立ったのは、モデルによるイメージ写真とは別に読者からキス写真を募ったコーナーでした。

幼いきょうだい同士やパパと愛娘など、家族愛があふれる写真6枚が紙面に温かく彩ります。

イメージ写真 出典元:Fotolia

イメージ写真 出典元:Fotolia ※新聞の掲載写真ではありません

企画当初、社内からは「キスの写真なんか集まるのか?」と心配の声が上がったそうですが、ふたを開けてみれば、20〜60代の幅広い読者から応募が集まりました。

なかには、「年頃の娘とチューができた」というパパのうれしさが伝わる応募もあったそうです。

事件事故の新聞でも明るい話題を

今回の企画は同社が130周年を機に、博報堂DYメディアパートナーズと共同制作しています。

担当者は狙いについて、

130周年を迎えるにあたり、地域に感謝を伝え、地域の愛を表現した特別な紙面をつくりたいと考える中、新聞広告ならではのユーモアと温かさに溢れる表現を求めて取り組みました。

中日(ちゅうにち)新聞の名前にちなんだ「チュー(キス)」というアイデアが出てきて、事件事故の報道が多い新聞紙面にあって明るい紙面ができるのではないかと思い、実施に至りました。

イメージ写真 出典元:Fotolia

イメージ写真 出典元:Fotolia ※新聞の掲載写真ではありません

制作現場には広告業界の第一線で活躍するプランナーが参画。

「ピンクに統一されたデザイン、エッジの効いた読者アンケートで、今までの新聞にない、斬新な切り口の紙面ができあがりました」と胸を張ります。

今後も「表現方法やテーマなど固定観念にとらわれず、幅広い感情を伝えられる新聞を読者へ届けたい」と意気込みました。

ばかばかしいけどニヤッとした

掲載後の読者調査では、賛否両論の意見があったといいます。

しかし、「新聞は硬いイメージがあるが、ピンク色で柔らかい雰囲気があふれていると感じた。たまにはこういう記事もいい」(40代女性)、「ばかばかしいけど、読んでニヤッとしてしまった」(30代女性)など、「明るい紙面」を目指した意図は読み手に届いたようです。

担当者も「『面白い』、『びっくりした』といった感想が多く、おおむね好意的に捉えていただいたようです」としており、手応えを感じています。

イメージ写真 出典元:Fotolia ※チュー日新聞の掲載写真ではありません

イメージ写真 出典元:Fotolia ※新聞の掲載写真ではありません

中日新聞のコラム欄「中日春秋」ならぬチュー日新聞のコラム欄「チュー日春秋」は、次のように記しています。

チューの思い出とは、決して1人では作れない。どんな思い出であれ、そこに向き合うべき人がいた時の思い出だ。

ふ、深い……!

これから秋、冬と家で恋人や家族と過ごす時間が長くなる時期ですが、きっと新しい思い出が多く生まれるでしょう。