11日、サッカー日本代表はアジア最終予選前半最大の勝負となるオーストラリアに臨む。6日のイラク戦では、山口蛍の劇的なゴールで勝利を挙げるも、現在は勝ち点6の4位。W杯出場に望みを繋げるべく、何としてでも勝ち点を掴み取りたいオーストラリア戦だ。

9日放送、NHK「サンデースポーツ」では、サッカー解説者・セルジオ越後氏がゲスト出演。アジア最終予選で苦しい戦いが続く日本代表に対し、お馴染みとなった辛口の批評を連発した。

まず同番組がサポーター100名に行ったアンケート調査では、4割がその戦いに納得いかないと回答。セルジオ氏は「いかに日本のサポーターがサッカーがわかるようになってきて、ただ勝った喜びだけじゃなくて日本に内容を求めているという数字の表れ」と話すと、迎えるオーストラリア戦については「一つの山場がくるのは間違いない」と表情をこわばらせた。

また、多くのサポーターが日本代表の連携ミスを不安要素として挙げると「急に集まったメンバーは当然そういうことはある」と前置きした同氏だったが、「このチームは何年も一緒にやってる。連携とかコミュニケーションじゃない」と断言。「コンディションがいいか悪い、パフォーマンスが変わってくるところで出せてないところに問題がある」と続けた。

その他にも、主力である海外組は、所属先のクラブで出場機会を減らしているにも関わらず、日本代表では先発出場を続けている。「サポーターは、彼らはもっとできる筈なのになんでできないんだっていう不満が爆発している」と切り出すと、セルジオ氏は「世界にはこれだけ所属しているチームで試合に出ていない選手を代表に選ぶのはない」とキッパリ。

ハリルホジッチ監督がイラク戦前の会見で「現状(海外組の)代わりになる選手はいない。残念ながらこれが現実だ」などと語っているが、セルジオ氏は「こういう上司は欲しくないね」と苦笑いを浮かべると、先のイラク戦でゴールを挙げた山口がセレッソ大阪の所属であることに触れ、「代表を救ってくれた、決勝点を獲ったというのはJ2でプレーしている選手。J1の選手も(試合に出ていない海外組に比べ)もっとチャンスがあってもおかしくない」と訴えた。