中国で販売されているデジタル製品や家電製品の多くは中国メーカーのものだが、中国のデジタル一カメラの販売店あるいは販売コーナーはキヤノン、ニコン、ソニーなどの日本メーカーの製品一色となっている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国で販売されているデジタル製品や家電製品の多くは中国メーカーのものだが、中国のデジタル一カメラの販売店あるいは販売コーナーはキヤノン、ニコン、ソニーなどの日本メーカーの製品一色となっている。

 中国メディアの伝送門は4日、中国のメーカーが一眼レフやデジタルなどの「カメラ」を製造しない理由について説明する記事を掲載した。

 記事は中国のメーカーが高性能なカメラを製造「できない」理由について説明、「特にデジタル一眼レフカメラは集光、機械、電子が一体となった最先端の精密機器であり、その難度は一般人が決して想像できるレベルではない」、また「デジタル一眼レフカメラを製造できる国は人工衛星を製造できる国家より少ない」と主張、中国のメーカーが製造できないのは技術的な問題だという見方を示した。

 また記事は中国のメーカーがデジタル一眼レフカメラを製造「しない」理由についても説明。「デジタル一眼レフカメラを使用する消費者は比較的少ない」うえに、キヤノン、ニコン、ソニー、ペンタックスという非常に高い競争力を持つメーカーがすでに大きなシェアを獲得しており、「市場競争がかなり熾烈」と指摘。この市場競争で生き残る技術を持つ中国メーカーは存在しないと説明した。

 記事が紹介する2つの理由は、中国メーカー製のデジタル一眼レフカメラを見かけない主な要因だと言える。また、スマートフォンで手軽に写真を撮ることのできる時代にデジタル一眼レフカメラを購入する人は決して多くはない。こうした要因に加えて、デジタル一眼レフカメラの製造には非常に高い技術も要求され、「より早く・より大きく」儲けようとする傾向のある中国人にとっては、かなり敷居の高い市場であると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)