Doctors Me(ドクターズミー)- 非常に珍しい乳がん「パジェット病」 乳房のかゆみには症状のあらわれかも

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パジェット病を初めて聞いた、ってかたも多いのではないでしょうか。非常に珍しい乳がんであり、乳がん全体の1%程といわれています。

しこりができないゆえに皮膚病と勘違いしてしまう場合も多いですが、放置しておくと病変してしまう危険性もあります。

そこで今回は「パジェット病」の正しい知識を皆さんに知ってほしい!と思い、医師に解説をしていただきました。

パジェット病

汗を産生する器官に由来する細胞ががん細胞化してしまう表皮内がんの一つです。この癌が真皮にまで進行するとパジェット癌と呼ばれます。

パジェット病には乳頭および乳頭に生じる乳房パジェット病と、わきの下や陰部に生じる乳房外パジェット病があります。60歳以上の高齢者に多いといわれます。

パジェット病の原因

はっきりしたパジェット病の原因は不明であるといわれています。

パジェット病の症状

乳房パジェット病


・ 乳頭や乳輪にかさぶたができたりじくじくしたりする

・ 乳頭や乳輪に境界のはっきりした紅斑ができる

・ 乳頭や乳輪にかゆみが出たり痛みが出る

・ 多くの場合片側のみである

乳房外パジェット病


・陰部や脇に赤みが出る。

・かゆみが出てかさぶたができることもある

・赤い部分以外に白っぽくなったり茶色っぽくなったりする。

・男性に多く、外陰部に好発するといわれる。

パジェット病を放置してしまうと起こりうる危険性

放置すると進行して、がん細胞が広がり、血流やリンパの流れに乗って遠くに病変をつくってしまうことがあります。

パジェット病の検査方法

乳房パジェット病


乳房パジェット病が疑われるような病変が見つかった場合、乳頭をこすって細胞を取る擦過細胞診が簡便な方法として行われます。顕微鏡でとった組織を見てパジェット病の有無を確認します。

また、乳頭部全層のパンチバイオプシーや楔状に組織を切除する方法なども行われることがあります。

乳房外パジェット病


乳房外パジェット病が疑われるような病変が見つかった場合、まずその部位から組織を取って顕微鏡で見たり、特殊な染色法で組織片を染めたりしてパジェット細胞と呼ばれるこの病気に特有のがん細胞が存在するかどうか確認します。

また、どこまで病変が広がっているかを確認するマッピングバイオプシーという周囲の組織の検査も行い、どこまで手術を行うか決定するのに役立てます。また、リンパ節や周囲の組織にがんが入り込んでいないか確認する検査なども行われます。

パジェット病の治療方法

乳房パジェット病


放射線や手術療法、レーザーによる治療法、抗がん剤による治療法などがおこなわれます。

乳房外パジェット病


原則として手術療法がおこなわれます。

医師からのアドバイス


乳房パジェット病に関しては、乳がんと同じように扱われることもありますが、転移などの可能性が低く予後が比較的良好な疾患であるといわれています。

一方、乳房外パジェット病に関しては再発や転移などの可能性も少なくないと考えられています。

乳頭や乳輪、陰部やわきの下などにカサカサができたり、その部分だけ湿潤になっていたりしてもそれほどきにしない方も多いと思いますが、治らない場合はぜひ皮膚科で相談してください。

(監修:Doctors Me 医師)