ペットの殺処分をなくすためにはどうしたら?

写真拡大

日本において、飼い主がおらず保護された愛玩動物は、運が良ければ里親が見つかってその家庭にペットとして迎え入れられる。しかしそういった縁に恵まれなかった動物は保健所で殺処分となることもある。ペットショップで売れ残った動物の一部も、過去に比べて状況が改善されてきているとはいえ、同じ道を辿る。苦しい現実だが、これがあくまで現実だ。「教えて!goo」に中3女子が「動物の殺処分について」という質問を寄せた。

最近犬を飼い始めたことをきっかけに、質問者は動物の殺処分に対する問題意識を持つようになったそうだ。質問文では、「ただの偽善者だと思われるかもしれませんが、助けたいです」と熱意を見せている。殺処分をなくすために今自分にできることは? 将来どのような行動・活動をすれば現状を改善できる? 日本も殺処分場がゼロのドイツのようになれる?……これらの質問に対して、いくつかの回答が寄せられた。

■様々な取り組み

「ドイツのようにとなると、日本人全員の意識改革も必要です。ドイツは犬に税金があります。(中略)…処分場も無い、犬の一生を本気で考えさせられる制度がドイツにはあるのです」(harapekoqooさん)

なお、「ドイツはペットの殺処分ゼロ」という風説があるが、正確には「殺処分場がゼロ」である。また、ドイツにはハンターが野良犬や野良猫を駆除してもいいという法律もあり、巷間で謳われているほどのペットの楽園ではない。しかし、動物を保護する民間のシェルターなどは日本に比べてかなり発達しており、そのことから国民ひとりひとりの意識の高さがうかがえる。

「熊本市では、殺処分ゼロを目指して努力しています」(bagus3さん)

熊本市動物愛護センターでは、十数年に渡る意欲的な取り組みによって、2014年、ついに犬と猫の殺処分ゼロを達成した。ペットを持ち込む飼い主に対して翻意を促す熱意ある説得や、懸命な里親探しが実を結んだ形である。殺処分に関しては、このように民間の組織や自治体が積極的な取り組みを行っているケースがあるようだ。

■必要なのは制度改革?

そんな中、殺処分は必要悪であるとして質問者をたしなめる回答も。

「気持ちは分かります。殺処分なんて、誰も気持ちのいいものではありません。しかしそこで割り切れないというのは現実を見ていない証拠です」(mojittoさん)

では、“必要悪”をそもそも“必要”でなくするためには? “必要である”という構造を正すために制度から変えるべきだ、との声が複数あった。

「やるならペット購入に対する責任の厳格化、厳罰化、そしてそれでも捨てられた犬猫を保護するために多額のペット税などの方策を練るべきですね」(mojittoさん)

「やはり法律を厳格化するしかないでしょう。(中略)…ペットの料金の格上げ。(中略)…保健所の役割を捨てる本人にやらせる。(中略)…ペットの虐待を犯罪予備軍として捕まえる、厳罰化する(など)」(noname#161803さん)

それでは、質問者が今できることとはなんだろうか?

「小さな力でできることは、いくつかあります。(中略)…。思いつきではペットは飼わない。次に、犬や猫を飼う場合には、貰ってくれる人を探しているところから貰ったり、処分されかけている動物を貰ったりします。(中略)…野良の子を可愛いと思いますが、安易に餌をあげたりしない。餌をあげれば増えます。それは、結局は処分される可哀想な子を作り出してしまう可能性が高いんです」(ka28miさん)

小さな力も結集すれば巨大なうねりとなる。その最初の一歩は、個々人の努力なくしてはありえない。中3の質問者が質問を投稿したこの行動も、そのうちの大きな一歩であろうと思いたい。

武藤弘樹(muto koki)