避妊手術をすることにしたきっかけ

我が家の愛犬は、子犬の頃から動物病院が主催するしつけ教室に通っていました。
しつけ教室では、しつけ(社会化)だけではなく、成長の中で訪れること(子犬であれば乳歯が抜ける時期はカミカミ欲求爆発でオモチャだけでなくテーブルなども噛んだりする等)についてもお話があったり、個別の相談にも乗っていただくこともありました。
その中で、避妊手術をするかどうかについても相談したことがあります。

先生には、「もし避妊手術を考えているのであれば、1回目のヒートが来る前が、より将来の病気予防になる」と言われましたが、愛犬の避妊手術に関しては、犬友さんや病院の待合室でお話する飼い主さまのご意見は様々でした。

「健康体の体にメスを入れるのはどうだろう?」
「全身麻酔って怖いわ」
「もう12歳になるけど避妊手術をしなくても元気に暮らしているわよ」

などの避妊手術をしない派さんのご意見だけでなく、反対に、

「仲良し犬友さんのわんちゃんが、乳腺腫瘍を何度も繰り返して手術ばかりの生活をしていて、わんちゃんも飼い主さまも辛そうでたまらなかった。だから我が家も家族としっかり話し合って、避妊手術をしようと決めた」

という犬友さんもいました。

また、子宮蓄膿症になってしまったわんちゃんのお話も聞きました。
手術や入院通院の際の愛犬への負担を切実に感じ、早期に避妊手術をしていれば・・・と悔いてらっしゃる方もいました。

私はこれらの様々なお話聞いて、『ウチはどうしよう』と迷い、主人とも相談しながら色々と考えつつも、結論はなかなかでませんでした。
そんな中、愛犬に「ヒートかも?」と見られる陰部を気にする行動が出始めたので、「避妊手術はこのヒートが終わってからかな」と、結論を少し先延ばしする時間ができた、とその時は思っていたのですが、実はその行動はヒートとは結果関係ありませんでした。

最初のヒートは、陰部の腫れがあまりなかったりわかりずらい犬も多いそうです。
出血が少ない場合もあって、飼い主さまが気づかないうちに最初のヒートがくることもあるそうです。
私も初めてのヒートだったので、正直毎日のボディケアで体をマッサージしたり目で見てチェックはしていましたが、わかりませんでした。

そうこうしていましたら、1ヶ月後に陰部がだんだん大きくなり、本当のヒートが来ました。

ヒートによるストレス!?

ウチの愛犬は、ヒートが来てからは陰部を気にするも、いつもと変わらず元気でした。
よく寝て過ごすようになるとか、だるそうにしてるとか犬友さんから聞いていましたが、そんなこともなく元気いっぱい!
ですが、出血が始まって数日後に突然自分の後ろ足を噛むようになりました。
ヒートのストレスで、を舐めたりするような行動は見られることも教えてもらっていたので、最初はそうなんだろうと思っていました。
SNSでもワンコグループの皆さんに相談して、アドバイスをいただいていました。
ですが、それがどんどんエスカレートしていったのです。

心配になったある日、リビングで一緒に寝ていたら、夜中にひたすら自分の足をガブガブと噛んでいる愛犬の姿が。
いくら声をかけても、私の手で足を覆ってもやめず、夜中に急遽手作りエリザベスカラーをネットでみたのを思い出して作り装着しましたが、すでに後ろ足は真っ赤に腫れていました。

ストレスではなかった!まさかのヒートによる免疫低下!そしてWパンチが待っていた

翌日すぐに動物病院へ向かいました。
足の状態や自宅での様子を先生に話したら、足の細菌検査と血液検査をしましょうと言われ検査してもらったところ、足にバイキンが入ってしまい痛痒くて噛んでしまったのだろうと。
これは不衛生に過ごしていたからではなく、愛犬はヒートになったことで免疫が低下してしまい、普段は大丈夫なバイキンにやられてしまったというわけです。
ヒートになって免疫低下するなんて、私は初めて聞いたのでビックリしました。

その日は足に塗り薬を塗り、これ以上足を噛まないようにエリザベスカラーも購入して装着して帰りました。

基本的にはずっとエリザベスカラーを装着して生活していましたが、ゴハンを食べる時や遊ぶ時はエリザベスカラーは外してあげるようにしていました。
ただでさえヒートや免疫低下でストレスがたまってしまうからです。
でもやっぱり、エリザベスカラーを装着しないとすぐに足を噛んでしまうので、ストレスにはなりますが、カラ―は外せないままの生活がしばらく続きました。

一般的なエリザベスカラーは寝るのにも水を飲むのにも不便そうだったので、プチプチで手作りエリザベスカラーを一時的なものとして作りってあげたら少し快適になったようで、調子にのってオモチャを持ってくることもありました(^_^;)

↓プチプチで作ったエリザベスカラー

ヒートによる免疫低下はどうにもならない・・・

先生には、『免疫が低下しているなら、免疫が上がる野菜などで手作りゴハンを作ったりしたほうがいいか』など質問しましたが、ヒートによって免疫低下した場合には、いくら食べ物で免疫を上げようとしても効果はないそうです。
つまり、ヒートが終わるのを待つしかなかったのです。(ですが私は、それでも可能性はないだろうかと、いつものドライフードに免疫向上する野菜をトッピングして食べさせていました。)

ウチの子は、さらに運が悪く、一般的にはヒート初期である出血は1週間くらいで終わるのですが、2週間以上出血がありました。
なかなかヒートが終わらないので、かなりやきもきしたものです。

そして足の痒み赤みもなかなか治らなかったので、さすがに心配になりまた病院へ行きました。
今度は念のために院長先生に診てもらったところ「免疫低下に加えて体質変化も起こりアトピーになっています」と言われました。
痒さに更に痒さが!!と愛犬の体の状態を想像したら、きっと私が思っている以上に愛犬は辛いだろうなと思いました。

ヒートによる免疫低下になるわんこはたまにいるそうなのですが、Wパンチで体質変化になる子は稀だそうです。
稀とは言え、過去にもウチの子のようになった犬もいたそうなので、とにかく先生にその子達の場合がどうなったのか質問しまくりました。
先生からのお話の中で一番不安だったのが、「ヒート期間中だけ、アトピーで終わる子と、ヒートを機に一生アトピーになる子がいる」ということでした。

私の友人の子供で、アトピーに悩む子が何人かいたので、人間のアトピーの辛さは聞いていました。
人間の範囲でしか想像できませんでしたが、できることならアトピーは避けたいと願うばかりでした。

ヒート後期にはゴハンを全く食べなくなった。

ただでさえ免疫低下しているのに、ゴハンまで食べなくなってしまった愛犬。
先生からは缶詰でもレトルトでも湯がいたササミでも、とにかく食べる物を食べさせるように言われました。
私は、『犬は一度おいしいものを知ってしまうと贅沢になり、ドライフードを食べなくなる』と多くの犬友達から聞いていたので、先生には缶詰等は抵抗があります・・・と正直に話しました。
すると「それは贅沢な悩みですね。」と言われました。

獣医師の先生は、動物の命をつなぐことが何より優先ですので、このように強く私に言ったのだと、あとから看護師さんから聞きました。
食べなければどんどん弱っていき、最悪のケースも考えられます。
それを考えれば多少舌が肥えることなど確かに贅沢な悩みですよね。

その日から缶詰やレトルト品、手作りゴハンも試してみましたが、完食とはならずで、毎日試行錯誤でした。
SNSでも愛犬家さんに相談してみたのですが、「あれがオススメ!コレがウチはよかったよ!」と色々教えていただき、とにかく試しに試し、やっとあるメーカーのササミが入ったレトルト品に辿りつきました。
ペロッと食べてくれた時の嬉しさは今でも忘れません。
ですがこれだけでは栄養としては不十分だったため、野菜などのトッピングをして食べさせていきました。

結局、ウチの愛犬のヒートは2ヶ月半もかかりました。幸いにもアトピーはヒート期間中だけで、ヒートが終わると免疫も元に戻ったらしく、足の腫れや赤みもおさまりました。
ですが安心する間も無く、先生から「2回目のヒートが来たら、今回よりもひどい症状になる可能性が非常に高く、避妊手術を考えているならヒートが終わって体調が万全になった時にしたほうがいい」と言われました。
これが、我が家の避妊手術を受けることにした決定打でした。
ウチの場合は決めざるを得なかったとも言えますが。

避妊手術のメリットとデメリット

とはいえ、避妊手術にはメリットとデメリットがあります。
ウチの子の場合は通常とは違う理由があったのも事実ですが、それらのデメリットも理解して避妊手術にのぞみました。

避妊手術のメリット

避妊手術のメリットとしては、みなさんもご存じだと思いますが乳腺腫瘍や子宮蓄膿症などの予防になることです。
一回もヒートを迎えないうちに避妊手術を受けると、発症率は劇的に下がります。(※六回以上ヒートを終えてしまった犬は避妊手術をしても、病気予防にはならないそうです。)
また、ヒート中のストレスも回避できます。

今は家飼いのわんちゃんが多いので、望まない妊娠防止のためにを重きにおいて避妊手術を受ける方は少ないそうです。

避妊手術のデメリット

「避妊手術をしたことでホルモンバランスが狂い、太りやすくなる!」とよく言われますが、これは飼い主さまがしっかり食事量を管理していれば防げます。
現に我が家は一定体重を保っています。

太ってしまうわんちゃんのお話を聞いていると、ついついおいしそうに食べるからとオヤツをたくさんあげてしまっているという理由が一番多いそうです。
少し話がずれましたが、デメリットとしては、全身麻酔を使用することですね。
個体差はあるものの、全身麻酔は愛犬への負担や危険性もあります。
また、術後に尿漏れになってしまう犬がいることです。
病気の面でいえば、骨肉腫が発症する率が上がります。

避妊手術をするかしないかは最終的には飼い主さまが決める事

上記のように、避妊手術をすることで予防できる病気と発症率があがる病気があります。
そして、みなさんが一番心配する全身麻酔についても考え方により是非はあります。

私は避妊手術をして思ったのは、
「動物病院の先生が避妊手術をすすめてきたから」
「身近で乳腺腫瘍で辛い思いをしているわんちゃんがいる」
など様々な考えるきっかけは色々あるけど、最終的に避妊手術をするかしないかは、愛犬と最期の日まで一緒に過ごす飼い主の考え次第だということ。

もちろん、メリットとデメリットを考えて決めても良いかと思いますし、『最初から避妊手術は考えていない』でもいいと思います。
もし、避妊手術をして防げたかもしれない病気に将来愛犬がかかってしまっても、それは飼い主さまが決めたことであり、愛犬と向き合って決めたことだと思いますので、どんなことになっても「今」に向き合うことが大切だと思います。

悔やむ時間があるなら、今愛犬がおかされている病魔に一緒に向き合って戦ってあげることが大事です。
病気予防にと避妊手術をされた方は、愛犬の将来を思い選択される方が大多数であると思いますので、それもまた大切な選択だと思います。

まとめ

今回このお話をさせていただいたのは、避妊手術の是非の前に、「ヒートによってこんなことになる犬もいる」ということを知ってほしかったからです。

私は愛犬と過ごしていくうちに、様々な経験をしました。
二匹目を迎えてからは、「個体差」ということを実感しましたし、同じ犬種で同じ月齢でも全く違うことも多々ありました。
当然、身体つきや性格も好きなもの嫌いなものも違います。
多少の違いはあると思っていましたが、犬1匹1匹に本当に違いがあると強く感じています。

もしかしたら、ヒートのストレスと思っているあなたの愛犬の行動は、ヒートによる免疫低下や体質変化の可能性もあります。
シッポや足を舐めたりかじったりは、よく聞く話だからと思われると思いますが、もしその行動がひどいようでしたら、病院に連れて行き先生にご相談されることをオススメします。

あまりにむず痒くて、そのストレスから自分のシッポを噛み続けて、シッポを切ることになってしまった犬もいますので、ヒート中の愛犬の様子を今一度見てみてください。