犬に猫のフードを与えてはいけない理由とは?

犬と猫、同じペットなのにどう違うの?

犬は雑食性、猫は肉食性の動物と言われているのをご存知でしょうか。
犬は古代から人間と生活を共にしてきたので、食べ物もより雑食に近くなったとされていますが、それに対し猫は、現代でも狩りの本能を残して生活しているため、肉食動物の特徴が色濃く残っているのです。 

これらをはっきりと証明するのが、舌です。
犬の舌はつるりとしていますが、猫はザラザラとしています。
猫のこのザラザラの舌は、骨についた肉片などを削りとって食べるのに適しているのです。

また、犬はそれほど視力のよい動物ではありませんが、嗅覚に優れ、走れば猫の何倍もの持久力があります。
対して猫は夜でも自由に活動できる目を持っていますし、体も柔らかく、犬より動きも俊敏です。
つまり、犬と猫とでは身体的特徴や能力に違いがあり、当然体に必要な栄養素が違ってくるのです。

ドッグフードとキャットフードの違い

基本的には、犬が猫フードを食べていきなり体調が悪くなることはありません。

しかし、ドッグフードに比べてキャットフードは脂肪、味、カロリーは高くなっているのです。
これは、犬よりも猫のほうが味覚器官細胞が少なく、味を感じにくいためです。
なので、わんちゃんにとってはむしろドッグフードより味が濃くて美味しく感じてしまうのです。

わんちゃんは賢いですから、一度美味しいものを食べたらドッグフードを食べなくなってしまうこともあります。
短い期間ならあまり問題ないかも知れませんが、その後他のものを受け付けなくなると、健康に良くない影響が出てくる可能性があります。

キャットフードが猫に合わせて作られているように、ドッグフードは犬の必要栄養素を考えて作られています。
特に犬は、犬種によって大きく体格差や身体的特徴が変わる動物なので、犬種ごとのかかりやすい病気や症状に対応したフードも多く出ています。
単に喜んで食べる物だけではなく、こうした健康への配慮をふまえたフード選びも大切ではないかと思います。

シニア犬に猫フードを与えると?

わんちゃんもシニア期に入ると、突然今まで食べていたフードを食べなくなるケースがあるようです。
これは、消化器官の衰えなどから食欲がなくなるなど体に変化が表れるからと言われています。
食べないとなると、飼い主さんとしては心配ですから、なんとかして食べてもらおうと試行錯誤するうちに、猫フードにたどり着く、なんて話も聞きます。

ただ、やはり猫フードはわんちゃんにとってはジャンクフードのようなものなので、特にシニア犬には体に負担のかかる食べ物ということになります。

「ではどうすればいい?」ということですが、できるだけ普段のフードをひとつに絞らず、2、3種類をローテーションで与えるようにしてみてください。

実際にある話ですが、子犬の頃から同じフードをずっと与えていて、それしか食べないようになってしまったシニア犬がいました。
ところが、メーカーさんの都合でいきなりそのフードは生産終了してしまったのです。
困った飼い主さんは、いろいろなフードを試してみましたがなかなか食べてくれません。
そこで猫フードをあげてみたら、よく食べるようになったけれど、今度は病院で肥満と結石を指摘されてしまったそうです。
極端な例かも知れませんが、シニア犬には特に猫フードを与えないよう注意すべきです。

食べなくなってしまった時の対処法

もし、わんちゃんが急に食べなくなってしまったとしたら、まず試して欲しい方法をいくつか紹介します。
なお、これらの方法はあくまで病気による食欲不振ではないことが前提です。
食欲不振以外にも気になる症状があれば、獣医さんに相談しましょう。

一つ目は、フードをお湯でふやかすことです。
与える時にあまり熱くならないよう注意して、ササミや野菜を茹でた汁をかけてもいいですね。
ただし、味はつけないようにしましょう。香りがたちのぼると、わんちゃんの食欲が刺激されて食べてくれるはずです。

二つ目は、トッピングです。
犬用ふりかけやチーズなど、またはレトルトなどをのせてもいいでしょう。
この時、一番上に乗せるとそれしか食べないことがあるので、できるだけよく混ぜるようにしましょう。

三つ目は、もしおやつをあげているならおやつをやめましょう。
おやつを食べてフードを食べないのは本末転倒ですし、栄養も偏ってしまいます。また、中には保存料や添加物がたくさん使われているものもあります。
どうしてもおやつをあげたいなら、いつものフードの一日分から取り分けたり、手作りのものを少量にするなどしましょう。

犬と猫を一緒に飼う場合の対処法

できれば、ごはんの時には時間をずらしたり、別の場所で分けて与えるなどしましょう。
猫ちゃんがわんちゃんのごはんを好むことはあまりないようですが、ドッグフードには猫に必要なタウリンやアラキド酸の含有量が足りていないので、栄養が不足してしまいます。
同時に飼っている方は注意してあげてください。

まとめ

わんちゃんにとって大切な食事ですが、わんちゃんは自分で食事を選ぶことはできません。
飼い主さんがわんちゃんの体質や好みをきちんと把握し、食べ具合などもよく観察してフードを選んであげましょう。
同じペットだからと、安易に猫フードを与えないようにしましょうね。