目の前の人がすぐに降り、座れたときに感じる幸福感にもホルモンが影響している

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 大企業の経営悪化に未成年の自殺など、暗いニュースがよく取りざたされる現代。漠然と日常にストレスや疲労感を覚えている方も多いのではないだろうか。そんななか、些細なことで幸福感を覚えてる人も存在する。こうした些細な幸福感の積み重ねが、日常のストレス緩和に役立っているらしい。そこで今回、インスタントな幸福感のメカニズムを明かし、いつでも超手軽に幸福になれる方法を探ってみた!

◆幸福感に影響を与えるホルモン(脳内物質)とは?

 私たちの感じる幸福感には、一般的には“ホルモン”とも呼ばれる脳内物質が密接に関連しているという。

「ストレスホルモンであるコルチゾールの減少や、ドーパミン、セロトニン、オキシトシンの上昇などホルモンにより幸福感が得られることが知られています。その中でエンドルフィンはモルヒネ系の鎮痛効果や多幸感をもたらすホルモン。楽しいことを考えているとき、苦痛から解放されたとき、熱い風呂に入ったとき、日焼けしたときなどに分泌が増します」(脳科学者で諏訪東京理科大教授の篠原菊紀氏)

「“報酬系”に属すドーパミンは、夢や目標を持ったときに分泌が増える。目標設定をすることによってやる気を生み出し、それを達成することで快感を得られます」(脳生理学者で東邦大名誉教授の有田秀穂氏)

 気持ちを高めるホルモンがある一方で、気持ちを落ち着かせるホルモンもある。

「報酬系のホルモンは短期的に気持ちを高める効果があります。対して、セロトニンやオキシトシンは過剰な興奮を抑えてくれる。効果が持続的なのも特徴です」(同)

 こうしたホルモンを効果的に出すことができれば、インスタントな幸福感を得ることが可能になってくると言えるのだ。

<日常の中で“小さな幸福”を感じる瞬間ベスト10>
※30〜50代の会社員100人を対象にしたアンケートから出た「小さな幸福」要素を、さらに100人を対象に各要素を5点満点で幸福度を評価してもらい、合計スコアを算出した。

1位:宝くじで1億円当たったときの使い道を想像する…332点/エンドルフィン

2位:電車で立っていたら、目の前の人がすぐ降りて座れたとき…329点/エンドルフィン

3位:購入したものに貼ってある値札シールをキレイにはがせたとき…275点/ドーパミン

4位:USBメモリを上下間違わずに1回で差せたとき…270点/ドーパミン

5位:週刊誌の袋とじを手でキレイに開けたとき…251点/ドーパミン

6位:体に悪いとわかっていながらジャンクフードを食べるとき…239点/エンドルフィン

7位:納豆のパックを開けたらフィルムに一粒もつかなかったとき…235点/ドーパミン

7位:SNSで自分の投稿にコメントがついたとき…235点/ドーパミン

9位:野良猫が触らせてくれたとき…234点/セロトニン・オキシトシン

10位:キャンプや焚き火の動画を観ているとき…204点/セロトニン・オキシトシン

【篠原菊紀氏】
脳科学者。諏訪東京理科大学共通教育センター教授。東京大学、同大学院卒。脳科学、応用健康科学専門。著書に『「すぐにやる脳」に変わる37の習慣』(KADOKAWA)など

【有田秀穂氏】
脳生理学者。東邦大学名誉教授。セロトニン研究の第一人者で、メンタル・ヘルスケアを行う「セロトニンDojo」の代表も務める。著書に『脳からストレスを消す技術』(サンマーク文庫)など

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