(写真提供=SPORTS KOREA)行定監督らもレッドカーペット・セレモニーに登場した。

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10月6日から韓国では「第21回釜山国際映画祭(BIFF)」が開催されている。1996年から行われている釜山国際映画祭は、映画の出品数や訪れる映画関係者数などがアジア最多とも言われており、今年は69カ国から299作品が招待されている。

『君の名は。』の新海誠監督、『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督ら日本からも豪華ゲストが参加。アジア最大級の映画祭であることは異論がないだろう。

人気女優たちの過激な露出バトルも

私も過去2回、俳優イ・ビョンホンのインタビューなどで実際に現地で取材したことがあるが、その規模に驚く。何よりも内容が盛りだくさんなのだ。

アジアの映画監督たちの新作や話題作を紹介する「A Window of Asian Cinema」に始まり、新人監督らの長編映画が競う「New Currents」、最新韓国映画を紹介する「Korean Panorama」、世界的な監督たちの最新作を紹介する「World Cinema」などが催される。上映だけにとどまらず、映画監督や俳優がゲスト出演する「Open Talk」などの多彩イベントも好評だ。

また韓国の映画祭といえば、レッドカーペットにも非常に多くの関心が集まる。特に釜山国際映画祭は、セクシードレスに身を包んだ人気女優たちの露出バトルが過熱化し、過去には女優ペ・ソウンがヌードトーンのドレスで登場。彼女の名前とドレス姿はまたたくまにネットで話題となり、主催者側が「今後は露出を自粛するように」と要請するほどまでにエスカレートしたこともあったほどだ。

一部の映画人たちがボイコット宣言した理由

開催期間である10月15日まで会場周辺はお祭り騒ぎとなるわけだが、今年の釜山国際映画祭は開催までに“ひと悶着”があった。開催をめぐって、韓国の映画人たちがボイコットを宣言していたのだ。

去る3月、9つの映画団体からなる「釜山国際映画祭を守る汎映画関係者非常対策委員会」は記者会見を開き、「釜山市が映画祭の自立性を否定し続けるなら、今年の映画祭への参加を全面拒否する」と宣言したときは、開催さえ危ぶまれたほど。事態はなんとか収拾したものの、提起された問題の根は深い。

日本映画は共同制作も含めて、計22作品が上映される予定。この作品数は国別に見ると、韓国69作品、フランス49作品に次ぐ3番目の多さだ。

映画業界でも刺激し合う日本と韓国

上映作品を調べてみると『君の名は。』など超人気作だけでなく、女優・黒木瞳が監督を務めた『嫌な女』、さらには『ジムノペディに乱れる』(行定勲監督)、『風に濡れた女』(塩田明彦監督)など日本の成人映画レーベルの代表格・日活ロマンポルノ作品も含まれているからジャンルが幅広い。

ちなみに、日本の成人映画は韓国でも人気が高く、韓国の成人映画産業は日本作品によって壊滅したとさえ言われているほど、日韓は映画界においても互いに影響を与え合っているようだ。
(参考記事:【画像付き】韓国のピンク映画を壊滅させたのは日本だった!! 韓国成人映画“栄枯盛衰史”

最近も韓国のとあるアニメ映画が 『千と千尋の神隠し』のパクリと指摘される騒動が起こるなど、日本映画に対する関心は低くない。

いずれにせよ、69カ国が一堂に会する釜山国際映画祭がアジア映画界をますます盛り上げてくれることだけは間違いなさそうだ。

(文=慎 武宏)